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EURO Update
欧州(Eurosurveillanceより)
1998/09/10

多剤耐性うし結核菌感染の2例、スコットランド

Eurosurveillance Weekly September 10, 1998 Week 37
Christie, P et al: Two cases of multidrug resistant Mycobacterium bovis infection in Scotlandの要旨

http://www.eurosurv.org/1998/980910.html
http://www.eurosurveillance.org/index-02.asp

過去3ヶ月の間に、isoniazid、rifampicin、pyrazinamideに耐性のうし結核菌によるヒト感染2例が、SCIEH(スコットランド感染・環境衛生センター)に報告された。1例は65才の女性で塗沫陰性の肺疾患で死亡した。もう1例は79才の女性で結核性脊髄膿瘍で死亡した。両例とも結核の既往症がなく抗結核薬療法の履歴がなかった。

isoniazidとrifampicinは家畜産業において用いられていないので、これらの多剤耐性うし結核菌がヒトから伝播した可能性が示唆される。また、うし結核菌がヒトから動物へ伝播することも知られている。英国における多剤耐性うし結核菌によるヒト感染例は1994年以来、4例報告されていた。

スペインにおいては19例のHIV感染患者における病院内の集団発生が1997年に報告されており、またその病院外への拡散も報告されている。この多剤耐性株は、11の抗結核薬に耐性であり、治療不能で、致死的であった。多剤耐性うし結核菌が重大な問題となる潜在的可能性がある。

<訳註>
多剤耐性でないうし結核菌も含めたヒト感染例は、英国において1993年から97年に210例報告されているそうです。うし結核菌は消毒薬にも抵抗性が強く、アルコールにまで耐性を示す場合があります。
Eurosurveillance Weekly: 1998.09.10/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 1998.09.12

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