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US Update
アメリカ(CDC-MMWRより)
1998/06/12

ハンタウイルス肺症候群 -コロラド州とニューメキシコ州、1998年

CDC. MMWR June 12,1998 / Vol.47 / No.22
Hantavirus Pulmonary Syndrome -Colorado and New Mexico, 1998 より第1段落邦訳
ftp://ftp.cdc.gov/pub/Publications/mmwr/wk/mm4722.pdf
ハンタウイルス肺症候群(HPS)は約45%の症例で死の転帰となる重篤な心肺疾患である。北アメリカにおいて病因学的に最も頻繁に認識されるHPSである、Sin Nombre virus(SNV)はその元来の源である齧歯類、Peromyscus maniculatus(鹿ネズミ)から、感染した齧歯類との直接接触、齧歯類の落下物、巣、ねずみの尿や糞から発生したウイルスを含むエアロゾル粒子を吸引することなどによりヒトに伝播する。散発的な発生は合衆国とカナダ全域に見られるが、田舎では齧歯類の生息密度が上昇している地域があるので、1998年では齧歯類からヒトへの拡散の潜在性がおそらく高まっている。本報告は1998年4月15日から28日までに合衆国南部での疾病の発生における3例のHPSにつぃて記述し、ヒトの住居内と周辺での齧歯類への暴露を防ぐ方法を勧告する。
<訳註>
本報告ではガレージを居室としていた人、古い車輪付き移動住居で働いていた人などのケースが取り上げられています。どの場合も齧歯類の住み着いた場所でソファーなどの家具も汚染されていました。齧歯類がいるだけでなくかなり埃の多い環境であると思われますが、死亡率が高いため少し気になる報告です。この報告では通常のネズミ駆除策の他に、埃の多い汚染場所は清掃者の感染に考慮して10%ブリーチなどを散布し消毒したうえで掃除をすることも勧告しています。このウイルスはさておいても、院内におけるネズミ対策の重要性があらためて喚起されます。
MMWR:1998.06.12/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 1998.06.13

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