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US Update
アメリカ(CDC-MMWRより)
1998/10/09

グループB髄膜炎菌疾病の集団発生-フロリダ、1995および1997年

CDC. MMWR October 9, 1998 / Vol. 47 / No. 39 p833
Outbreaks of Group B Meningococcal Disease – Florida, 1995 and 1997の要旨
ftp://ftp.cdc.gov/pub/Publications/mmwr/wk/mm4739.pdf

1992年以来、合衆国において、Neisseria meningpcoccal serogroup Bによる市井感染、学校内感染が幾つか発生している。合衆国においては血清グループBに対するワクチンが認可されておらず、集団予防的化学療法の評価も限られた環境においてしかされていない。フロリダにおいて近年、ホテルと老人施設において発生した集団感染に対して行われた集団予防療法について報告する。

1995年7-8月、あるホテルに宿泊または訪問した小児5名(内1名は推定例)に集団感染が発生し、1名が入院後すぐに死亡した。当時このホテルは非常に混雑していたが、事件後プールと小児集団活動は閉鎖された。すべての訪問客と従業員にリファンピンの集団予防的投与が行われたが、66%の人数にしか行き渡らなかった。

5週間後、1人の従業員に感染が診断され、その従業員がケアした小児1名にも診断されたため、再度すべての訪問客と従業員に集団予防的投与が行われた。以後、感染例は見つかっていないが、この2回目の複数例発生は、最初の集団投与のカバー率が低かったことが原因かもしれない。

1997年12月、104ベッドの老人介護施設において3名の集団感染が発生した。12月1日、インフルエンザ様の症状が2週間続いていたある看護士が混乱と発熱により入院した。翌日この看護士が担当していた90才の患者が発病し、その翌日死亡した。12月5日すべての居住者と従事者にシプロフロキサシンが投与されたが、1名の患者のみが投与を拒否した。この患者は12月10日発病し入院した。

<訳註>
これらの予防的投与は原則的には衛生当局との相談・勧告に基づいて行われましたが、老人施設においては、ある医師の判断により、居住者以外の施設訪問者にも投与が行われました。CDCは本菌が密接な接触においてのみ伝播すること、費用、副作用、耐性菌の発生などの不利を考慮すると、この医師の判断は誤りであったと断定しています。
MMWR:1998.10.09/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 1998.10.10

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