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WHO Update
世界保健機構(WHO-WERより)
1998/07/31

国際保健規則の改訂 進捗報告 1998年7月

WER July 31, 1998 / Vol.73 / No.31 p233
Revision of the International Health Regulations Progress report, July 1998の要旨邦訳
http://www.who.int/docstore/wer/pdf/1998/wer7331.pdf

1995年の世界保健総会決議に基づき、国際保健規則(IHR)の改訂作業が行われている。この改訂の目的は、伝染病の疫学と21世紀の国際交流に適応するようIHRを発展させることにある。すべての国際的に緊急で重大な疾病のアウトブレイクを通告されるべきものとすることが提案されている。一方、恒常的に発生している流行病については、それが国際的な脅威となるような特別な徴候を持たないかぎり通告しなくてよいものとなる。IHRのその他の部分は現行どおり有効で、あまり変更される予定はない。

アウトブレイクが通告されても、調査が十分に進行するまで、それが国際的な脅威であるか判断できない場合がある。従って、通告は自動的にはWER上で報告されない。通告は加盟国との相談に回される。

加盟国中の21カ国によるパイロットスタディーが、予定よりも遅れている。伝染病国際疫学調査委員会が1998年の会合で改訂規則の最終案を決める予定であったが、1999年にも委員会を開きそこで最終案を決めることになると思われる。

<訳註>

現在の国際保健規則で国際的な通告義務があるものは、古典的な伝染病とも言うべき、コレラ、ペスト、黄熱です。典型的にはエイズのように、当初世界のある特定の地域に発生した伝染病が世界中に伝播し猛威を奮うようになってしまった近年では、例えばエボラ熱やエビアンインフルエンザなども世界的な脅威となる可能性のある伝染病として直ちに国際的な調査が行われるようになりました。このような意味で新興感染症に対する米国CDCの国際的な活躍にはめざましいものがありますが、やはり本来は本記事のようにWHOのような国際機関において調査体制が国際法上制度化されることが望ましいと思われます。

とはいえ、多くの様々な国々が加盟する国際機関では、対応の迅速さにおいて問題が生じる可能性があり、そのような意味では注意が必要かもしれません。

WER: 1998.07.31 Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 1998.08.01

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