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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.4 No.4 Winter 2000

グルタルアルデヒド耐性のマイコバクテリアに対するperoxygen compoundsの効果

Patricia, M. S.
Efficacy of peroxygen compounds against glutaraldehyde-resistant mycobacteria.
AJIC, 27:339―343, 1999.

患者の交差感染を防ぐためには、セミクリティカルな医療器具は、マイコバクテリアを殺菌できるような薬剤で高水準消毒される必要がある。通常、グルタルアルデヒドが使用されるが、最近のいくつかの研究では、グルタルアルデヒド耐性マイコバクテリアが、この薬剤に長時間作用させての処理でも生存することが判ってきている。

本研究では、グルタルアルデヒド耐性マイコバクテリアおよびグルタルアルデヒド感受性マイコバクテリア(対照)の両方を殺菌する効果について、過酸化水素、過酢酸、および2種類の過酸化水素化合物を混合した消毒薬(Cidex PA, Advanced Sterili-zation Products, Irvin, Calif)について検討した。

対象薬剤それぞれについて、作用時間を変えて処理したのち、培養し生存菌株数を数えた。

10%の過酸化水素水と6%の酸化過酸化水素水は、グルタルアルデヒド耐性マイコバクテリアに対して低い活性(<4log reduc-tion in 60 minutes exposure)を示し、対照の感受性菌株に対しては比較的高い活性(4log to 6log reduction in 60 minutes)を示した。0.07%の過酢酸はグルタルアルデヒド耐性マイコバクテリアに対して、低度から中程度の活性(0.6log to 6log reduction in 60minutes)を示し、対照の感受性菌株に対しては中程度から高度の活性(4log to 6log reduction in 10minutes)を示した。0.07%過酢酸と1%の過酸化水素水の合剤であるCidex PAは、どちらの菌株に対しても高い活性(6log reduc-tion in 10minutes)を示した。

標準参照溶液(standard reference solution)である0.8%のフェノールの効果は、過酸化水素化合物の効果と相関は見られなかった。

本研究の結果より、過酸化水素水と過酢酸は単独での効果よりも、混合した場合の方が、マイコバクテリアに対して、より高い殺菌活性があることが示された。

(訳:西岡みどり)

Carlisle Vol.4 No.4 p8-10 Winter 2000

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