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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.5 No.3 Autumn 2000

血管内留置カテーテル関連感染の予防

Mermel, L. A.
Prevention of Intravascular Catheter-Related Infections.
Ann. Intern. Med., 132:391-402,2000.

米国のICUで毎年およそ16,000件の中心静脈カテーテル関連血流感染が発生し、そのうちおよそ500~4,000人が死亡している。中心静脈カテーテル関連血流感染の医療コストは年間6千万~46千万ドルにのぼる。
本研究では、1966~1999年までの血管内留置カテーテル関連感染の予防に関する文献で、一定のクライテリア(プロスペクティブな無作為試験、新カテーテル挿入部、semi-quantitativeまたはquantitative培養法、血液培養から同じ微生物が同定されたカテーテル関連血流感染であることなど)を満たしたものを選択し評価した。
 文献の根拠に基づき勧告する血管内留置カテーテル関連感染の予防戦略は、以下の通り。

  • 中心静脈カテーテル挿入時は高度無菌バリアプレコーション(すなわち手袋、ガウン、キャップ、大きなドレープ、マスク)を用いる。
  • カテーテルを採血用に使用しないとき、内頸静脈や大腿静脈には、皮下トンネル付き短期間カテーテルを挿入する。
  • 肺動脈カテーテルには感染シールドを使用する。
  • 血液透析用カテーテルの挿入部にはポビドンヨード軟膏を塗布する。
  • カテーテル関連感染の発生率が特に高い施設では、特別訓練を受けた看護チームで短期間末梢静脈カテーテル患者をケアする。
  • 中心静脈カテーテルはルーチンには入れ替えない。
  • 中心静脈カテーテルには無菌チェンバー含有ハブまたは無菌スポンジで保護されたハブを使用する。
  • カテーテル挿入期間が2週間以内で、高度無菌バリアプレコーションなど他の予防戦略に拘らず感染の危険性が高いときは、抗菌剤を浸み込ませた短期間中心静脈カテーテルを使用する。

(訳:中田栄子)

Carlisle Vol.5 No.3 p8-10 Autumn 2000

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