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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.6 No.4 Winter 2002

新生児の中心静脈カテーテル感染予防におけるポビドンヨードとグルコン酸クロルヘキシジン包埋ドレッシングの無作為比較試験

Garland, J. S., Alex, C. P., Mueller, C. D., et al.
A randomized trial comparing povidone-iodine to a chlorhexidine gluconate-impregnated dressing for prevention of central venous catheter infections in neonates.
Pediatrics, 107:1431-1437, 2001.

中心静脈カテーテル(CVC)を必要とする新生児ではカテーテル関連血流感染(CRBSI)の発症率が高い。そこで、カテーテル先端コロニー形成、 CRBSI、起源のない血流感染(BSI)の予防に対するCVC部位の新しいクロルヘキシジン包埋ドレッシング剤(Biopatch Antimicrobial Dressing, Johnson and Johnson Medical)の有効性を確認することを目的に、多施設無作為試験を行った。

1994年6月から1997年8月にかけて、370人の新生児に10%ポビドンヨード(PVP-I)皮膚消毒後、CVC挿入、ポリウレタンドレッシング(Bioclusive Transparent Dressing, Johnson and Johnson Medical)を行い(コントロール群)、335人の新生児に70%イソプロピルアルコール消毒後、CVC挿入、クロルヘキシジンドレッシングを用い、さらにコントロール群と同じポリウレタンドレッシングで覆った(CHGドレッシング群)。CHGドレッシング群においては、PVP-Iで処理したコントロール群に比較して、CVC先端コロニー形成率は有意に少なかった(CHGドレッシング群 vs コントロール群、15.0% vs 24.0%, p=0.004)。

しかし、CRBSI発症率(同3.8% vs 3.2%, p=0.65)と起源のないBSI発症率(同15.2% vs 14.3%, p=0.69)は2群間で差は認められなかった。局所的接触皮膚炎は、CHGドレッシング群の体重1,000g以下の新生児98人中15人(15.3%)に発症し、コントロール群では認められなかった。この新しいクロルヘキシジン包埋ドレッシングを1週間毎に交換する方法は、10%PVP-I処理後、3~7日毎の刺入部ドレッシング法と同等のCRBSI等の予防効果を示した。

(訳:豊口禎子)

Carlisle Vol.6 No.4 p8-10 Winter 2002

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