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UK Update
イギリス(HPA-HPRより)
2002/02/07

新しいインフルエンザA(H1N2)と来シーズンのワクチン

PHLS. CDR Weekly February 7, 2002 Vol.12 No.5
Identification of a new subtype of influenza virus – A (H1N2), and the influenza vaccine composition for next winterの要旨
http://www.hpa.org.uk/cdr/PDFfiles/2002/cdr0602.pdf

WHOは今週開かれた北半球2002-2003年シーズンのためのワクチン組成を決定するための会議において、新しいサブタイプのインフルエンザA型ウイルスA(H1N2)の分離を宣言した。
近年ヒトにおいて流行しているA型インフルエンザのサブタイプはH1N1とH3N2であるが、H1N2は最近流行しているH1N1株と非常に類似したhaemagglutinin と最近流行しているH3N2株と非常に類似したneuraminidase を持っており、ふたつのサブタイプが遺伝子交雑して生まれたものと思われる。
このH1N2はこの数週間、イングランド、イスラエル、エジプトにおいて分離されている。同様の現象が1988-1989年の中国においても報告されているが、その時はさらなる流行には発展しなかった。PHLSが再検査したところ、今シーズンH1N1として分離されたものの多くがH1N2であることも判明している。
今シーズンのイングランド・ウェールズにおけるインフルエンザの流行状況は低レベルである。H1N2タイプによるインフルエンザの症状については、未だ情報が限られているが、H3N2、H1N1とほぼ同様の典型的なものであり特別な性格や重篤度は持っていない。
H1N2タイプは最近流行しワクチンにも含まれているH3N2とH1N1の組み合わせであるため、既存のワクチンや人々の免疫力は有効であると考えられる。これらのことから2002-2003年シーズンのためのワクチン組成は以下のように勧告された。

  • A/New Caledonia/20/99 (H1N1)様ウイルス
  • A/Moscow/10/99 (H3N2)様ウイルス
    (広く用いられている株はA/Panama/2007/99)
  • B/Hong Kong/330/2001 -B Victoria様ウイルス
<訳註>
新しいサブタイプの世界的な認知ですが、特に新しい感染予防策をとる必要は今のところ無いと思われます。中国におけるH1N2タイプの発見については下記の文献をご参照下さい。
Li XS, Zhao CY, Gao HM, Zhang YQ, Ishida M, Kanegae Y et al. Origin and evolutionary characteristics of antigenic reassortant influenza A (H1N2) viruses isolated from man in China. J Gen Virol 1992; 73: 1329-37.
CDR Weekly: 2002.02.07/Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 2002.02.12

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