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US Update
アメリカ(CDC-MMWRより)
2003/07/25

重症急性呼吸器症候群伝播予防のための検疫の使用-台湾

July 25, 2003, Vol. 52, No. 29
CDC: Use of Quarantine to Prevent Transmission of Severe Acute
Respiratory Syndrome – Taiwan, 2003の要旨
http://www.cdc.gov/mmwr/PDF/wk/mm5229.pdf
台湾においては、2003年2月21日に最初の重症急性呼吸器症候群(SARS)症例が発見され、7月9日までに671例の可能性例が報告された。当初は有効な管理が機能していたが、4月中旬以降には、見落とされていたSARS症例から大規模な病院感染が発生し、他の病院や市井への伝播をもたらした。台湾では3月18日以降、SARS症例と近接した人々に対して当初14日間、後には10日間の検疫措置が行われた(レベルA検疫)。4月28日~7月4日には、WHOによるSARS伝播地域からの空路入国者の10日間検疫が行われた(レベルB検疫)。検疫下の人々は、原則として自宅などでの待機、検温、咳などの症状チェック、外出時のマスク着用などを義務づけられた。総計で131,132人の人々が検疫下に置かれた。レベルB検疫下に置かれた80,813人の内、21人がSARS疑い例ないし可能性例と診断された。
<訳註>
SARSの拡散が社会問題となった台湾の場合には、多数の人々を検疫下に置くことが罰則を伴う行政措置として強制的に行われました。ただし、検疫、つまり症状が発現していない人々への予防的隔離措置は、その方法により人権上の問題や社会的・経済的な損失を伴うと思われます。また、SARSの伝播経路や感染力についていまだ不明の部分があり、検疫の医学的な効果も明確とは言えません。症状が発現する前の段階では、感染伝播力がほとんど無いとも言われています。検疫の効果について、さらに研究の進展することが望まれます。SARSに関して詳しくは、Y’s Letter No. 18をご覧下さい。
MMWR:2003.07.25/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 2003.07.28

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