Y's Square:病院感染、院内感染対策学術情報 > 海外の感染対策情報 (各機関週報より) > アメリカ(CDC-MMWRより) > 2003 > SARS、インフルエンザ、インフルエンザワクチンの使用
US Update
アメリカ(CDC-MMWRより)
2003/10/03

SARS、インフルエンザ、インフルエンザワクチンの使用

October 3, 2003, Vol. 52, No. 39
Notice to Readers: SARS, Influenza, and Use of Influenza Vaccineの要旨
http://www.cdc.gov/mmwr/PDF/wk/mm5239.pdf

CDCはインフルエンザワクチンの使用によってインフルエンザ感染とそれに関連する難治症を減少させることを支持し強調するが、重症急性呼吸器症候群(SARS)の疑いをもたれる人々の数を減少させることを主目的としたインフルエンザワクチン接種を推奨しない。

インフルエンザワクチンはインフルエンザにのみ有効であり、インフルエンザとそれに関連する難治症を防止するための最善の選択肢である。毎年のインフルエンザワクチンは高齢者などハイリスク者とその近接者、医療従事者などに推奨されている。しかし、インフルエンザの流行が低レベルである場合、また他の呼吸器感染症が流行している場合、インフルエンザワクチンによって熱性呼吸器疾患の全体はあまり減少しない。
インフルエンザワクチンを接種しても他の熱性呼吸器疾患を罹患することには変わりがなく、またインフルエンザワクチンの効果は100%ではないため、インフルエンザワクチン接種暦のある熱性呼吸器疾患症例についてインフルエンザの可能性を除外することはできず、また必ずしもSARSの蓋然性が高いことにはならない。

<訳註>
このステートメントは、SARSと疑われる人々の人数を減少させることも期待して、毎年推奨されているハイリスク者へのインフルエンザワクチン接種を改めて督促したWHOのステートメント(http://www.yoshida-pharm.com/2003/euro0911/) とニュアンスが異なります。ただし、CDCもWHOも、ハイリスク者とその近接者、医療従事者などにワクチン接種を推奨していることは同様です。確かに SARSへの警戒という目的でワクチン接種の対象を一般人に拡大することは早計と思われますが、SARSへの関心の高まりをひとつの契機として高齢者や医療従事者へのインフルエンザワクチン接種の普及に努めることは妥当と思われます。日本における接種率はあまり高くないと思われるため、接種の普及は大きな課題です。
MMWR:2003.10.03/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 2003.10.14

関連サイト