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US Update
アメリカ(CDC-MMWRより)
2004/10/29

検査室における類鼻疽菌への曝露

MMWR October 29, 2004, Vol. 53, No. 42
Laboratory Exposure to Burkholderia pseudomallei – Los Angeles, California,の要旨
http://www.cdc.gov/mmwr/PDF/wk/mm5342.pdf
2003年7月26日、ロサンゼルス群の衛生当局は、検体から類鼻疽菌を検出したとの報告をある臨床検査室から受けた。類鼻疽菌はカテゴリーBのバイオテロリズム物質であり、いくつかの熱帯地域において流行している類鼻疽の原因菌である。その培養を検査技師が操作したため、CDCが事後調査の援助を行った。
問題の検体はエルサルバドルに渡航した47歳の男性で発熱や胸痛などで救急に運ばれた患者(後に死亡)からの血液、尿、喀痰、体液で、17名の検査技師がそれらの培養を操作し、その内4名が開放状態でくんくんと臭いを嗅ぐ(sniffing)という高リスク操作を行った。ほぼ全員に曝露後予防的化学療法が行われ、結局、これらの検査技師に感染は発生しなかった。この検査室では既に、上記のように培養の臭いを嗅ぐことは禁止という規則になっていたが、それを再認識し、その規則を継続することとなった。
<訳註>
類鼻疽菌Burkholderia pseudomalleiはブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌で類鼻疽(メリオイドーシス)を起因します。東南アジアに多く、エルサルバドルなどでも散発しています。傷への接触や肺への吸入などによりヒトへ伝播し、多くの場合無症候ですが、致死率の高い敗血症や肺炎を起因することがあります1)。検査室内感染例が報告されており2) 3)、日本でも輸入感染例が発生しているとのことです。

1)Dance DA: Melioidosis as an emerging global problem. Acta Trop 2000;74:115-119.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?
cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=10674638&dopt=Abstract

2)Schlech WF, Turchik JB, Westlake RE, et al. Laboratory-acquired infection with Pseudomonas pseudomallei (melioidosis). N Engl J Med 1981;305:1133-5.

3)Green RN, Tuffnell PG. Laboratory-acquired melioidosis. Am J Med 1968;44:599-605.

MMWR:2004.10.29/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 2004.11.01

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