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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.10 No.1 Spring 2005

感染制御看護師:国家的調査

Quattrin, R., Pecile, A., Conzut, L., et al.
Infection control nurse:a national survey.
J. Nurs. Manag., 12:375-380, 2004.

2000年1月から5月にかけて、年間3,500人以上の入院患者を有するイタリア国民健康保険病院529の全施設を対象に、感染制御看護師(ICN)の有無と活動状況を調査した。529施設のうち463施設(87.5%)から回答を得た。

54%の病院(250施設/463施設)でICNを有していたが、フルタイム雇用のICNは23.3%(108施設/463施設)にすぎなかった。250床以上の病院では、1人以上のICNを有している病院が64.3%あったのに対し、250床以下の病院では45.1%にすぎず、有意差が認められた(p<0.01)。病院感染対策委員会(HICC)の存在や臨床医の関与とICNの存在は相関していた。ICNが病院感染制御活動に費やした時間を調査したところ、25%の病院が欧州公衆衛生検査事業が定めた基準(6.8時間/週/100床)以上であったが、6時間未満/週/100床が47.5%あった。ICNが1人の病院は34.6%、2人は13%、2人以上は6.5%であり、ICNの数と病院の規模は正の相関関係が認められた(p<0.001)。HICCや実働グループにICNがメンバーとして入っているのは、各々43.6%と43.5%であった。HICCの構成は病院健康管理者94.1%、微生物学者90.1%、薬剤師89%、看護師長79%、内科医74.2%、外科医70.5%、感染症専門医61.2%、統計学者56.4%であった。最近2年間で、48.4%(121人)のICNが感染制御訓練講習に参加していた。250床以上の病院では250床以下の病院に比べ、感染管理室やコンピュータの保有が有意に多かった。また、250床以上の病院で働くICNはより活動的にサーベイランス活動や全職員の教育、勉強会運営に携わっていた。ICNの存在とガイドラインの作成や改訂、感染制御訓練講習の実施、専門的事故調査には有意な正の相関関係が認められた(p<0.001)。

イタリア国民保険病院では、ICNはまだ病院感染制御実践の重要な要素となってはおらず、増員や活動の質の向上のために、投資することが必要である。

(訳:豊口禎子)

Carlisle Vol.10 No.1 p8-11 Spring 2005

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