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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.10 No.4 Winter 2005

メタアナリシス:血管内留置器材に関連した血流感染の診断方法

Safdar, N., Fine, J.P., Maki, D.G.
Meta-Analysis:Methods for Diagnosing Intravascular Device-Related Bloodstream Infection.
Ann. Intern. Med., 142:451-466, 2005.

 血管内留置器材(IVD)に関連した血流感染の診断において、最良の方法は未だ確立されていない。今回、IVD関連血流感染の最も正確な診断法を確立するためメタアナリシスを実施した。MEDLINE、Current Contents等を検索し、IVD関連血流感染の診断学的検査に関する論文で、参照基準が記述され、感度や特異度を算出するのに十分なデータを提供しているものを採用した。その結果、1966~2004年7月31日までに公表された英語論文51報が得られた。論文中から、研究の質、試験された診断学的検査、患者の特徴、患者数、感度、特異度に関するデータを抽出した。収集された感度や特異度は、8つの診断法から得られたものであった。精度の要約評価尺度はQ*(要約したROC曲線の最も左の値)と平均D(log[オッズ比])とした。

 感度は定性的カテーテル部分培養(0.90)が最も高く、次にIVDを介する定性的血液培養(0.87)、IVDを介する方法と経皮的な方法を合わせた対の定量的血液培養(0.87)の順であり、アクリジンオレンジ白血球サイトスピン検査(0.72)が最も低かった。一方、特異度は対の定量的血液培養(0.98)が最も高く、次にアクリジンオレンジ白血球サイトスピン検査(0.91)、IVDを介する定量的血液培養(0.90)の順であり、定性的カテーテル部分培養(0.72)が最も低かった。全体として、最も正確な試験は、対の定量的血液培養(Q*=0.94[95%CI,0.88-1.0])であり、次にIVDを介する定性的血液培養(Q*=0.89[CI,0.79-0.99])、アクリジンオレンジ白血球サイトスピン検査(Q*=0.89[CI,0.79-0.91])の順であった。最も正確なカテーテル部分培養検査は定量培養(Q*=0.87[CI,0.81-0.93])であり、次に半定量培養(Q*=0.84[CI,0.80-0.88])であった。収集された感度と特異度に対し、サブグループ解析で異質性の評価を行ったところ、すべての試験カテゴリーで有意な異質性が観察された。

 対の定量的血液培養はIVD関連血流感染の診断法として最も正確な検査であることが認められた。しかしながら、他の方法も許容範囲内の感度や特異度(どちらも>0.75)と陰性予測値(>99%)を示した。カテーテル部分培養検査は日常的に行うべきものではなく、IVD関連血流感染が臨床的に疑われた場合にのみ行うべき検査である。

(訳:小平恵理、木津純子)

Carlisle Vol.10 No.4 p8-10 Winter 2005

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