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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.11 No.4 Winter 2007

オランダにおける血小板輸血の臨床上の安全に及ぼす皮膚消毒法、偏向バッグおよび細菌類のスクリーニングの効果

De Korte, D., Curvers, J., De Kort, Wim L.A.M., et al.
Effects of skin disinfection method, deviation bag, and bacterial screening on clinical safety of platelet transfusions in the Netherlands.
Transfusion, 46:476-485, 2006.

血液製剤の細菌汚染は、致命的な輸血反応の発生の大きい危険要因である。好気性および嫌気性培養(BacT/ ALERT、bioMéieux製)により血小板濃縮液の細菌類のスクリーニング法が2001年10月にオランダで導入された。また、2001年10月、全国的な一定の皮膚洗浄法で70%イソプロピルアルコールを使用する2回スワブ消毒法が導入された。最初の20~30mLを採取するために日常的に一つの所在地で一貫生産した分岐バッグを使用した。

2002年から2003年にかけて集めた淡黄色のcoats(被覆)に由来する113,093の血小板濃縮液をスクリーニングした。新しい消毒法の導入後で、0.85%の検体が最初に陽性であった。これは、以前の消毒法での初期の陽性率が0.95%であったことと比較して、若干の減少であった。分岐バッグの使用での位置の選定は、細菌汚染の発生率が有意に減少し、70%イソプロピルアルコールの導入以前で0.50%、導入後では0.37%であった。さらに、8,000の分離血小板濃縮液についてもスクリーニングしたところ、初期で24試料(0.30%)が陽性であった。

分岐バッグの使用および特定の狭い範囲における70%イソプロピルアルコールでの2回スワブの適用は、汚染の減少をもたらした。期待されたように、皮膚常在菌による汚染を減少させた。分岐バッグおよび新しい消毒法の併用は、採取し保存している5人のドナーの血小板濃縮液での最初の細菌陽性率を増加させたが、単一ドナーの成分除去血小板濃縮液では陽性率はあまり変わらなかった。さらに、細菌の検出システムおよび関連する製品の回収過程は、汚染した血小板濃縮液および/または関連する赤血球の輸血時の予防、特に急激に増殖する細菌に対して、効果的であることが示唆された。

結論として、分岐および皮膚消毒の改良は血液製剤での微生物汚染度を減少させるのに効果的であることが示唆される。微生物汚染のためのスクリーニングを充分保証するためには、依然としてリスクが残存する。オランダにおける地域的なスクリーニングシステムは、輸血連鎖制度の導入により血小板濃縮液の重大な汚染の防止に成功したことを証明した。なお、類似した結論が、ほぼ同様のスクリーニングシステムを導入したベルギーでも報告されている。

(訳:坂上吉一)

Carlisle Vol.11 No.4 p8-10 Winter 2007

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