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UK Update
イギリス(HPA-HPRより)
2007/10/12

スコットランドにおける、肺炎桿菌分離株から産出されたKPCカルバペネマーゼ

KPC carbapenemase from a Klebsiella pneumoniae isolate in Scotland
Health Protect Report October 12, 2007, Vol.1, No.41
http://www.hpa.org.uk/hpr/news/default.htm#KPC
http://www.hpa.org.uk/hpr/

5月にスコットランドの病院で尿路カテーテルを装着された80歳の男性が、輸血のため9月に別の病院へ入院をした。その際、尿路カテーテルより採取された尿から、ファーストライン、セカンドラインの抗生物質のうちゲンタマイシンにのみ感受性のある多耐性のクレブシエラ菌種が検出された。HPAのAntibiotic Resistance Monitoring and Reference Laboratory (ARMRL)の調査により、この微生物は、クラスAに属するKPCカルバペネマーゼを産生する肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)であるということが明らかになった。
特に、クレブシエラなどの、KPCカルバペネマーゼを持つグラム陰性菌は、過去3-4年の間にアメリカ、コロンビア、イスラエルで拡散し、大きな問題となっている。患者はゲンタマイシンとシプロフロキサシンによる治療で回復、退院をしたが、この症例は、イギリスにおいて、2003年スコットランドでのEnterobacter cloacaeに続く2例目のKPC酵素確認となった。
今回については拡散は起きなかったものの、その後国際的に起こった現象はKPC酵素のリスクとその再発による懸念を示唆するものとなった。新たな、もしくはこれまでとは異なる耐性パターンについて十分注意し、グラム陰性菌におけるカルバペネム耐性について警戒するべきである。
<訳註>
肺炎桿菌の感染対策については、Y’s Reviewヒトに常在する腸内細菌科細菌を参照ください。
HP Report : 2007.10.12/Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 2007.10.15

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