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Guideline
CDC ガイドライン
2008/11/02

医療施設における消毒と滅菌のためのガイドライン(2008)

CDC: Sterilization in Healthcare Facilities,2008
http://www.cdc.gov/ncidod/dhqp/pdf/guidelines/Disinfection_Nov_2008.pdf
<注釈>

本ガイドラインは「患者ケアに使用する医療器具の洗浄・消毒・滅菌」及び「環境の洗浄と消毒」についてエビデンスに基づき勧告したものです。手洗い・病院環境管理のためのガイドライン(1985)における該当部分について改訂しています。消毒・滅菌の前には有機物及び無機物の念入りな洗浄が必要であることを強調し、洗浄方法についても詳細に述べています。
ガイドラインの骨子は1985年のガイドラインと同様で、器具の使用用途及びそれらが関与する感染リスクの程度によって器具や物品をクリティカル器具・セミクリティカル器具・ノンクリティカル器具に分類し消毒・滅菌方法を選択することを勧告しています。

なお、プリオンについては、感染性物質のうちで最も抵抗性があり、通常の消毒と滅菌では処理が不可能であることから本ガイドラインでは対象外とし述べていません。

主に述べている内容は以下のとおりです。

  1. 患者ケア用の医療器具に使用する消毒薬と滅菌法についての最新情報
    1. 消毒薬について
      アルコール、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、過酸化水素、ヨードホール(生体消毒薬であるが米国では一部の器具への適用があるため記載)、オルトフタルアルデヒド、過酢酸、フェノール類、第四級アンモニウム化合物系などの消毒薬について、作用機序、微生物に対する効果、適用器具などを述べています。消毒薬の種類・濃度・接触時間については使用する器具の感染のリスクやその他の要因(器具の材質など)を考慮して選択することが基本であるとし、リスク分類・材質ごとに適した消毒薬の種類・濃度・接触時間についての一覧表(ガイドライン:Table 1)を掲載しています。
    2. 滅菌法について
      蒸気滅菌、酸化エチレンガス、過酸化水素ガスプラズマ、過酢酸液などによる滅菌法の概要(長所・短所など)、作用機序、適用器具・滅菌条件のほか、インジケーターが陽性になった場合の対応についても詳細に述べています。
  2. 近年問題になっている最新トピックス
    最新トピックスとしては
    1. 抗菌薬耐性菌、バイオテロ病原体、新興病原体、血液媒介病原体の不活化
    2. 消毒と滅菌の処置に関連した毒物学的、環境的、職業的な問題
    3. 外来及び在宅で使用する器具の消毒
    4. 過酸化水素ガスプラズマや過酢酸液などの新しい滅菌方法について
    5. 複雑な医療器具(内視鏡など)の消毒

    を挙げており、特に内視鏡については洗浄・消毒・リンス・乾燥・保管など詳細に述べています。

その他として、本ガイドラインでは環境表面の定期的な清浄化において洗浄剤を使用するべきか消毒薬を使用するべきか論議されており、各々の使用について理由を挙げています。環境表面の定期的な清浄化に洗浄剤あるいは消毒薬のどちらを使用するかについては、最終的には本ガイドラインを使用する人に選択を任せています。

Yoshida Pharmaceutical Co., Ltd.

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