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EURO Update
欧州(Eurosurveillanceより)
2008/08/28

EUREGIO MRSA-NET ― メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染の予防と制御のため、オランダ・ドイツ国境を越えて構築されたネットワーク

EUREGIO MRSA-NET TWENTE/MÜNSTERLAND – A DUTCH-GERMAN CROSS-BORDER NETWORK FOR THE PREVENTION AND CONTROL OF INFECTIONS CAUSED BY METHICILLIN-RESISTANT STAPHYLOCOCCUS AUREUSの要旨
Eurosurveillance, Volume 13, Issue 35, 28 August 2008
http://www.eurosurveillance.org/ViewArticle.aspx?ArticleId=18965
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、死亡率や罹患率の増加の要因であり、病院獲得感染の原因ともなっている。また、市井獲得MRSAも全世界において憂慮すべき問題となりつつある。
オランダやスカンジナビアでは分離された黄色ブドウ球菌中のMRSAの率が5%以下という状態が何年も続いているにもかかわらず、ドイツではこの10年間に2%からおよそ23%という増加を見せている。
ドイツが主に病院獲得MRSAに焦点をあてている一方で、オランダでは外国からのMRSA流入と市井獲得MRSAの制御の重要性に注目して対策を講じている。
病院獲得、市井獲得ともに、MRSAが国境を越えた医療の問題となるという点から、EUによるEUREGIO MRSA-NETプロジェクトがオランダとドイツの国境地域において開始された。このプロジェクトの目的は、ヨーロッパの越境地域における医療従事者のネットワークの構築と、MRSA感染に関するサーベーランスと予防である。
ドイツとオランダのMRSA罹患率には大きな差があり、それが越境地域における医療活動や、ドイツ・オランダ国境周辺の患者の治療についての問題となっている。とはいえ、MRSA管理に関するノウハウや経験に関する情報交換を行うことが、両国の国境地帯における治療の質の向上を促し、その地域の住民への利益となるであろう。

<訳註>
市井獲得MRSAについては、「Y’s Letter Vol.2 No.1 市井獲得メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」を参照下さい。
Eurosurveillance 2008.08.28/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 2008.09.24

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