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Y's Letter
感染対策情報レター
2008/05/12

感染症予防法の一部改正について(新型インフルエンザ等感染症の追加など)


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Y’s Letter Vol.2 No.35
Published online 2008.05.12
Revised on 2008.05.27(表の一部を訂正(「麻しん、風しん」を訂正)),2008.05.16(表の一部を訂正(「痘そう」を追加))


(2018.11.26追記)
*ご注意ください:本内容は最新の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の情報ではありません。届出等に関する情報は 厚生労働省のホームページを参照ください。

はじめに

インフルエンザ(H5N1)は2006年6月12日より2年間政令にて指定感染症と定められていましたが、本指定の失効後においても感染症予防法上の措置等を可能にするため、感染症予防法の一部改正が行われました。
以下、改正内容の要点を述べます。

感染症予防法の改正の要点

  • 感染症の類型に「新型インフルエンザ等感染症」を追加した。
  • 2類感染症に「鳥インフルエンザ(病原体がインフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルスであってその血清型がH5N1であるものに限る。)」を追加した。
  • 新型インフルエンザ等感染症の定義を追加した。(定義の詳細は表を参照)
  • 4種病原体等に新型インフルエンザ等感染症の病原体を追加した。
  • 新型インフルエンザ等感染症の疑似症患者であって新型インフルエンザ等感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由がある者については、新型インフルエンザ等感染症の患者とみなしてこの法律の規定を適用することとした。
  • 新型インフルエンザ等感染症の無症状病原体保有者については、新型インフルエンザ等感染症の患者とみなして、この法律を適用することとした。
  • 新型インフルエンザ等感染症の患者の入院を担当させる医療機関は特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関および第二種感染症指定医療機関とした。
  • 新型インフルエンザ等感染症の患者を診断した場合には直ちに最寄りの保健所長を経由して都道府県知事に届け出なければならないこととした。

変更後の感染症の類型や対象疾患分類を表にまとめましたのでご参照下さい。

なお、本法律の施行に伴ってインフルエンザ(H5N1)を指定感染症として定める等の政令は廃止されます。

1
類感染症
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱
2
類感染症
急性灰白髄炎、結核、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群


追加:鳥インフルエンザ(H5N1)
3
類感染症
腸管出血性大腸菌感染症、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス
4
類感染症
E型肝炎、ウエストナイル熱、A型肝炎、エキノコックス症、黄熱、オウム病、オムスク出血熱、回帰熱、キャサヌル森林病、Q熱、狂犬病、コクシジオイデス症、サル痘、腎症候性出血熱、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、炭疽、つつが虫病、デング熱、東部ウマ脳炎、鳥インフルエンザ(H5N1は除く)、ニパウイルス感染症、日本紅斑熱、日本脳炎、ハンタウイルス肺症候群、Bウイルス病、鼻疽、ブルセラ症、ベネズエラウマ脳炎、ヘンドラウイルス感染症、ボツリヌス症、発しんチフス、マラリア、野兎病、ライム病、リッサウイルス感染症、リフトバレー熱、類鼻疽、レジオネラ症、レプトスピラ症、ロッキー山紅斑熱
5
類感染症
(全数)

アメーバ赤痢、ウイルス性肝炎(A型肝炎及びE型肝炎を除く)、急性脳炎(ウエスト
ナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラ脳
炎及びリフトバレー熱を除く)、クリプトスポリジウム症、クロイツフェルト・ヤコ
ブ病、劇症型溶血性レンサ球菌感染症、後天性免疫不全症候群、ジアルジア症、髄膜
炎菌性髄膜炎、先天性風疹症候群、梅毒、破傷風、バンコマイシン耐性腸球菌感染
症、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌、風しん、麻しん
(定点)

RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフ
ルエンザ等感染症を除く)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、急性出血
性結膜炎、クラミジア肺炎(オウム病を除く)、細菌性髄膜炎、水痘、性器クラミジ
ア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、手足口病、伝染性紅
斑、突発性発しん、百日咳、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、ヘルパンギーナ、マイ
コプラズマ肺炎、無菌性髄膜炎、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、薬剤耐性緑
膿菌感染症、流行性角結膜炎、流行性耳下腺炎、淋菌感染症

新型



ルエ
ンザ等感染症
新型


フルエ
ンザ
新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められているものをいう。
再興型
インフルエンザ
かつて世界的規模で流行したインフルエンザであってその後流行することなく長期間が経過しているものとして厚生労働大臣が定めるものが再興したものであって、一般に現在の国民の大部分が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。
指定感染症 既に知られている感染性の疾病(一類感染症、二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、感染症予防法の第三章から第七章までの規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるものをいう。
新感染症 人から人に伝染すると認められる疾病であって、既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるもので、当該疾病に罹った場合の病状の程度が重篤であり、かつ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。

おわりに

現在、東アジア、東南アジア、中東、アフリカの一部で人におけるインフルエンザ(H5N1)の感染事例が認められています。また日本国内においても家禽においての感染事例が散発しているため、人への感染が懸念されています。したがって、新型インフルエンザ流行に備えて、管理体制等を整えておくことが必要と思われます。

<参考文献>

  1. 厚生労働省:
    感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律及び検疫法の一部を改正する法律(法律第三十号), 平成20年5月2日 官報号外第91号
2008.05.12 Yoshida Pharmaceutical Co.,Ltd.

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