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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.20 Suppl.37

Y’s Seminar 第11回 医療関連感染と消毒のセミナー 記録集

開催日:2014年9月13日(東京)、2014年10月11日(大阪)
開催地:大手町サンケイプラザ(東京) 、グランキューブ大阪(大阪)
〈司会〉 小林 寬伊  菅原えりさ(東京)  吉田 理香(大阪)
[基調講演]
病院の環境整備と感染制御
大久保 憲(東京医療保健大学/大学院 感染制御学 教授)
病院環境整備の基本

本日は、病院の環境整備を中心にお話しさせていただきます。
ナイチンゲールはすでに1860年「清潔な空気、きれいな水、排水、清潔さ、太陽の光を完備すべきだ」といっています。現在一般の病棟で求められるのは、このようなことが基本だと思います。
ひと昔前までは、汚れたものと清潔なものの動線を分離するということが言われていましたが、動線を分離すると余分なスペースが必要になり、また汚染物はコンテナ等に収められて運搬されることから、いまではあまり強く言われなくなりました。日常的な病室の床の清掃に消毒薬を使うことは否定的です。いったん消毒しても、その清潔さは瞬間的なもので、作業をする人への毒性の問題もあるからです。
むしろ現在では、環境から患者さんへの病原体伝播の最も重要なルートは、手指や器材によるもの、という認識が重視されています。つまり「手を洗う」「滅菌した器具・
器材を使う」という2つをきちんと守れば感染は防げると考えます。環境の消毒よりも、手指衛生などによる感染経路の遮断が求められるのです。

[特別講演]
感染制御システムにおける視覚的メッセージの役割について
櫻井 滋(岩手医科大学附属病院医療安全管理部 感染症対策室)

今日お話しする内容はevidence basedの話ではなく、どちらかというと個人的な経験が主になります。ですから持論を聞いていただくことになろうかと思います。
岩手医科大学は数年後に創立120年を迎え、附属病院には80年ぐらい経っている建物があり、宮沢賢治が入院した病棟まであります。数年後には新病院が建ち最新の施設になる予定ですが、そのためにはソフトウェアをどんどん変えていかなければいけないということで、いま岩手医科大学は新病院の仕組みを検討中です。

[教育講演]
感染対策につなげるサーベイランス
四宮 聡(箕面市立病院 チーム医療推進部 ICT)

箕面市立病院は大阪の一番北の端にある、317床の中規模の病院です。手術は年々増えて4,000件くらいになりました。昨年は病床稼働率95.9%、平均在院日数も短くなる傾向にあり、多忙な状況の中で手指衛生の改善に取り組んでいます。

[教育講演]
中小病院の感染対策~薬剤師ができること~
継田 雅美(新津医療センター病院 薬剤部)

私は20年以上感染対策が整えられた大病院にいました。しばらくして新しく中小病院に移った時、感染対策への取り組みにあまりにも大きな差があったため驚きました。174床で急性期病棟も療養病床もありますが、ICD、ICNは不在で細菌検査室もありませんでした。このような状況を出発点として、私が7~8年間中小病院で行ってきた感染対策をお話ししたいと思います。

[パネルディスカッション]
  • 司会進行:小林 寬伊(東京医療保健大学大学院 医療保健学研究科)
      〈東京〉菅原えりさ(東京医療保健大学大学院 医療保健学研究科 感染制御学)
      〈大阪〉吉田 理香(東京医療保健大学大学院 医療保健学研究科 感染制御学)
  • パネラー :大久保 憲 先生(東京医療保健大学/大学院 感染制御学 )
    櫻井  滋 先生(岩手医科大学附属病院 医療安全管理部 感染症対策室)
    四宮  聡 先生(箕面市立病院 チーム医療推進部 ICT)
    継田 雅美 先生(新津医療センター病院 薬剤部)

[結びの言葉]

小林 寬伊(東京医療保健大学大学院 医療保健学研究科)

ヴィルキル ―エタノール系速乾性手指消毒薬―
冨永 英司(吉田製薬株式会社 業務本部 学術部)
幅広い抗微生物スペクトルを有する手指消毒薬を目指して 

現在繁用されているアルコール系速乾性手指消毒薬に求められる改善ポイントとしては、①手指に取った際の液だれの減少、②手指全体への塗り広げやすさの向上、③連続使用を可能とする手荒れの軽減、④エタノールが効きにくいノンエンベロープウイルスを含めた幅広い微生物に対する有効性の向上、などが挙げられます。 ヴィルキルはノンエンベロープウイルスを含む幅広い微生物に対して効果が期待でき、かつ手指に取った際の液ダレ減少や手指塗布性の向上、手に与える影響が少なく連続使用可能な速乾性手指消毒薬を目指し開発しました。

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Carlisle Vol.20 Suppl.37 Appendix 2015

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