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US Update
アメリカ(CDC-MMWRより)
2015/11/20

現場からの報告:外来レーシッククリニックで発生した、加湿器に関連する非結核性抗酸菌眼感染 オハイオ州、2015年。

MMWR October 23, 2015 / 64(41);1177

Notes from the Field: Mycobacterium chelonae Eye Infections Associated with Humidifier Use in an Outpatient LASIK Clinic ? Ohio, 2015
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6441a4.htm?s_cid=mm6441a4_w

レーシック手術を受ける患者の数は日々増えており、アメリカでは毎年約600,000件の手術が実施されている。2015年2月5日、ルーカス郡トレド保険局(TLCHD)は、通院によるレーシック手術を行っているAクリニックで2015年1月9日に手術を受けた6人の患者のうち2人に眼感染が認められたと報告した。この2人は、目の痛みを訴えた後、非結核性抗酸菌( M.chelonae )に感染していると診断された。 M.chelonaeは、土壌や水などの環境中に存在する菌である。2015年2月12日にTLCHD職員がAクリニックを訪れたが、その時点では感染原因は判明しなかった。しかし、翌13日に実施された手術では、18人中2人に感染が確認され、Aクリニックはレーシック手術の停止を命じられた。その後、クリニックAの手術室で使用されていた貯留式加湿器の水をCDCが検査したところ、M.chelonaeが確認された。アメリカ国家規格協会、アメリカ暖房冷凍空調学会、アメリカ保険衛生工学会による換気ガイドラインでは、加湿器はエアハンドリングユニットかダクト内に設置すること、また、スチーム式の加湿器を使用するよう述べている。さらに、CDC環境感染制御ガイダンスは、医療施設における貯留式加湿器を禁じている。この感染症例から、医療施設でミスト式加湿器を使用することのリスクが浮き彫りとなった。
<訳註>
レーシック手術Laser-assisted in situ keratomileusis (LASIK) eye surgeryはエキシマレーザー屈折矯正手術の一種で、角膜表面を薄く切りフラップを作成し、表出した角膜実質にレーザーを照射し一部を削り、その後フラップで覆います。
レーシック手術では、2008年から2009年にかけて東京都内の医療施設においてレーシック手術医療器具の滅菌処理が不十分であったことなど衛生管理の不徹底が原因と疑われる感染性角膜炎の集団発生が報告され、2009年10月に厚生労働省医政局よりエキシマレーザー屈折矯正手術のガイドライン周知に関する通知が発出されています。通知、ガイドラインについてはこちらをご参照ください(文書名:「エキシマレーザー屈折矯正手術のガイドライン」の周知について)

非結核性抗酸菌についてはY’s Letter No.35 非結核性抗酸菌について もご参照ください。

MMWR:2015.10.23/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd:2015.11.20

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