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US Update
アメリカ(CDC-MMWRより)
2016/04/08

現場からの報告 : 小児歯科で治療を受けた患者の間で発生したMycobacterium abscessus感染

MMWR,April 8, 2016 / 65(13);355-356

Notes from the Field: >Mycobacterium abscessus Infections Among Patients of a Pediatric Dentistry Practice ? Georgia, 2015
http://www.cdc.gov/mmwr/volumes/65/wr/mm6513a5.htm?s_cid=mm6513a5_w

2015年9月13日、ジョージア州公衆衛生局 (Georgia Department of Public Health:DPH)は、A病院より、小児の歯原性Mycobacterium abscessusM. abscessus)感染群に関する報告を受けた。A病院では、A小児歯科で歯髄切断の治療を受けた後にM. abscessus感染の疑い、もしくは感染が確認された患者9人の治療を行った。(データ記録期間 : 2014年7月23日から2015年9月4日)  DPHは、アウトブレイクの原因の調査を指示し、予防制御法を提唱した。
急速に増殖する非結核性抗酸菌(nontuberculous mycobacterium)のM. abscessusは、水、土、ほこりといった環境に偏在している。皮膚と軟組織に炎症をもたらし、複数の内臓に疾患をもたらす場合もある。
このアウトブレイクは歯髄切断の際に使用された汚染水が原因で発生したが、この歯髄切断の際の洗浄、穿孔の際にM. abscessusが歯髄腔に入り込んだ。M. abscessusは免疫の正常な子供に重篤な感染を引き起こす可能性がある。歯科用ユニットの給水系回路からの感染を防止するため、給水系回路の消毒、推奨される細菌数を保障するモニタリング、フィルターの使用、そしてバイオフィルムの形成を可能にする箇所(配管の中で水が滞留する箇所)の除去のため製造メーカーのガイドラインに従うべきである。
調査を開始し、適切な制御法を実施するためにも、実施医療従事者は、感染性疾患のアウトブレイク発性が疑われる事例については迅速に公衆衛生の専門家に報告する必要がある。
<訳註>
非結核性抗酸菌についてはY’s Letter 感染対策情報レター No.35 非結核性抗酸菌についてからご覧になれます。

MMWR:2016.04.08/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd:2016.04.26

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