|
|
| |
|
| ||
|
Vol.1 No.2 Review-4 |
polymerase chain reaction
と細胞培養法によるrotavirus
RNAと感染性への殺菌剤の作用の評価 rotavirus類は幼児や小児の急性胃腸炎の主な原因菌であり、糞便中に大量に排泄され、有利な環境下では長期にわたり生存する。効果的なワクチンもなく、手洗い、殺菌といった基本的な感染制御に頼らざるをえない。われわれはpolymerase chain reaction(PCR)と細胞培養法を用い、rotavirusに対する7種の異なった殺菌/不活化方法を検討した。殺菌剤として、6%H2O2−0.85%リン酸製剤(Endo−Spor,Globe Medical,Largo,FL,USA)、家庭用漂白剤(有効塩素約2500ppmに希釈)、79%エタノール−0.1%オルソフェニルフェノール製剤(Lysol殺菌スプレー、L&FProducts,Montvale,NJ,USA)、80%(w/w)エタノールを用いた。 物理的不活化方法として、ペトリ皿上で約24時間乾燥(25℃、湿度45%)、u.v.照射(253.7nm、200μWcm-2 2.5時間)、あるいは加熱(オートクレーブ121℃、15分、15psi)を行った。6%H2O2、塩素、エタノール・フェノール製剤、u.v.照射、加熱はPCRによるRNA増幅とrotavirus感染性症を完全に消失させた。一方、80%エタノール処置ではRNAは増幅が認められたが、感染症は消失していた。rotavirusを24時間乾燥させたときは、RNA増幅能は維持されたが、感染性はコントロールに比べ、100倍減少していた。大部分の殺菌剤の殺ウイルス作用機序に関する情報はほとんどないが、アルコール類やグルタールアルデヒド等のいくつかの殺菌剤は、感染に必要なウイルス蛋白質の固定または変性により作用を発現するといわれている。 本結果より、80%エタノールは感染に必要なウイルス表面の蛋白質変性を含む殺ウイルス作用機序を有し、エタノール・フェノール製剤ではさらにRNA消失作用も関与していることが示唆された。本研究は、PCRと細胞培養モニタリングシステムの高い相関性を示したが、PCRはより迅速であることが証明された。(訳:豊田禎子) Carlisle Vol.1 No.2 p8-10 May 1996 | |