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Vol.1 No.3
Review-6

薬剤耐性肺炎球菌の影響を最小限に食い止めるために
Jenigan,D.B.,Cetron,M.S.&Breiman,R.F.
Minimizing the Impact of Drug−Resistant streptococcus pneumoniae(DRSP).
JAMA,275:206−209,1996.


薬剤耐性肺炎球菌(DRSP)の出現は、その問題の大きさや臨床的な影響があまり良く知られていないこと、国内の予防接種率が低いこと、抗生物質がしばしば過剰に、かつ不適切に使用されていることなどの理由により、医療・公衆衛生コミュニティーに、難題をもたらしてきている。
1996年6月に、CDCはDRSPに関する問題を明らかにするため、州や連邦当局、および専門家組織の代表者、すなわち公衆衛生専門家、医療提供者、臨床検査技師らから構成されるワーキンググループを発足させた。ワーキンググループは定例会を重ね、DRSPによる感染のサーベイランスや、調査、予防、制御についての方策を開発した。その方策は、(1)DRSP感染を報告するelectronic laboratorybased sureveillance (ELBS) systemの実施、および臨床医への適切なフィードバック、(2)DRSP感染の危険因子および結果の同定、(3)肺炎球菌ワクチン接種率の向上、(4)抗生物質適性使用の推進、の以上4点に焦点を当てたものであった。
ELBSから得られるデータによって、薬剤耐性肺炎球菌の、地域特異的な広がりをタイムリーに予測することが今後可能になると思われる。また、医療提供者や臨床医らが抗生物質を最適に使用するように図ったり、狙いを定めた地域でのワクチン接種率を上げたりするために、国や地方における流行情報が臨床に伝達されるようになるはずである。
ELBSネットワークは、いったん導入されれば、次々に、他の疾病情報を追加することができるため、公衆衛生サーベイランスの包括性や即応性が改善されていくであろう。
この対策が目指すところは、感染の長期化、医療費の高騰、有病率、死亡率などのような、DRSP感染から派生してくる諸問題を減少させることであろう。(訳:西岡みどり)


Carlisle Vol.1 No.3 p8-10 September 1996