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Vol.2 No.3 Review-6 |
周産期感染の防止のための分娩期の膣洗浄におけるクロルヘキシジンと滅菌水の比較 当研究は、クロルヘキシジン希釈水を用いて、分娩時に一度膣洗浄することが、産婦における羊水感染率や、子宮内膜炎の発症率を低減できるかどうかについて検証することを目的とした。 満期産で分娩期にある産婦を対象とし、0.4%のクロルヘキシジン希釈水20mlを、子宮口付近に注射器で注入するグループ(n=481)と、滅菌水をプラセボとして注入するグループ(n=466)との2群に、前向きにランダム抽出した。調査中すべての対象患者について、羊水感染に関連したリスクファクターを厳重に監視した。 当研究は、クロルヘキシジン希釈水を用いて、分娩時に一度膣洗浄することが、産婦における羊水感染率や、子宮内膜炎の発症率を低減できるかどうかについて検証することを目的とした。 データの処理については、連続変数にはマン・ホイットニーのU検定を、離散変数にはフィッシャーのt検定を行って比較した。 結果は、クロルヘキシジン希釈液グループと、滅菌水プラセボグループの感染率の間には、統計的に有意な差は認められなかった。調査期間中、対象群である滅菌水グループの466例中、21例(4.5%)が羊水感染を起こし、一方、実験群のクロルヘキシジン希釈液グループでは481例中25例(5.2%)が感染を生じていた。(p=0.65、95%信頼区間0.82〜1.41) また、プラセボグループのうちの9例(1.9%)と、クロルヘキシジン希釈水グループの9例(1.9%)が子宮内膜炎を起こしていた。(p=1.0、95%信頼区間0.62〜1.56) クロルヘキシジンは、副作用の少ない消毒薬として知られ、産科の侵襲的処置では汎用されてきている。しかし、今回の研究では、0.4%のクロルヘキシジン希釈水で、一度膣洗浄をすることでは、滅菌水を比較しても、分娩時の感染症の合併率を低減することはできないということが示唆された。(訳:西岡みどり) Carlisle Vol.2 No.3 p8-10 Autumn 1997 | |