|
|
| |
|
| ||
|
Vol.2 No.4 Review-4 |
病原性細菌13種の化学殺菌剤7種に対する感受性の比較 不適切な細菌消毒の危険性を減少させることを目的に、菌種の異なる細菌に対する各種消毒剤の効果を基にした感受性スペクトラム作成の必要性を考えた。そこで、種々のヒト病原性細菌の常用殺菌剤に対する抵抗性を調べ、その効果を比較検討した。 常用殺菌剤としては、2%グルタールアルデヒド、8%ホルムアルデヒド、10%過酸化水素、0.03%過酢酸、アスコルビン酸第二銅(0.5%塩化銅と0.1%アスコルビン酸の混合物)、0.05%次亜塩素酸Na、5%フェノールの7種を使用し、被験菌はS.aureus,S.epidermidis,P.aeruginosa,salmonella typhimurium,Shigella sonnei,Listeria monocytogenes,Bacillus cereus,Yersinia enterocolitica,E.coil O157:Vibrio cholerae,V.parahaemolyticus,V.vulnificus,Clostridium perfringensの合計13種を用いた。各消毒剤を各種細菌(1〜2×10 個/mL)に20℃、30分間作用させ、NPAR1WAY法をスコア計算に使用し、Vandre Waer denスコアでランク付けを行い、相対的な抵抗性被験菌を4つのグループに分類した。 P.aeruginosaのコロニー発育が、グルタールアルデヒドと次亜塩素酸Naを除く他の5種類の殺菌剤では、不活化に長時間を要することから、S.aureusと共に高度耐性とランク付けられた。C. perfringens,S.typhimurium,S.epidermidis,E.coil O157:H7は中等度耐性を示し、L.monocytogenes,S.sonnei,V.parahaemolyticusは、低度耐性であった。一方、牛血清アルブミン(1g/L)の存在でL.monocytogenesはホルムアルデヒド、アスコルビン酸第二銅、過酢酸に対して抵抗性を示した。また、B.cereus,V.cholerae,V.vulnificus,Y.enterocoliticaは、血清アルブミンの存在でさえも、全ての殺菌剤に対して全くコロニーを形成せず、感受性であった。 これらのことから、院内感染防止のための効果的な消毒剤の選択は、消毒剤に対する耐性菌を調べ用いることが、細菌の持つ病原性で選択するよりも重要であることを示唆している。(訳:白石正) Carlisle Vol.2 No.4 p8-10 Winter 1997 | |