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Vol.3 No.4 |
多剤耐性Methicillin-Resistant
Staphylococcusaureusクローンの大陸間伝播 Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus(MRSA)は、世界各国で重要な院内感染菌の1つとなっている。ポルトガルもMRSAの発生率が高く、多剤耐性で苦慮している。これまで、特に2種類の多剤耐性MRSAクローンの広い伝播が証明されている。1つは1989年にスペインのバルセロナで発生したイベリア型MRSAで、その後、ポルトガル、西スコットランド、ローマ、ブリュッセル、ハノーバー、ニューヨークで検出されている。もう1つは数千キロも離れたブラジルの病院で発生した多剤耐性クローンである(ブラジル型MRSA)。このようなクローンの地理的伝播をモニターすることは、MRSAクローンによる伝播の違いを理解するために重要である。 ポルトガルの3つの病院から1990〜1997年にかけて収集されたMRSA210株は、ペニシリン、メチシリン、オキサシリンに100%耐性で、バンコマイシンには100%感受性であった。また、1株以外はエリスロマイシン耐性で、ST合剤(SXT)への耐性は、分離株のクローン型と一致した。クローン型はmecA、Tn554多型、電気泳動パターンを組み合わせ分類した。オポルトのSao Joao病院において、1990〜1992年に検出されたMRSAはポルトガル型とイベリア型だけであったが、1996年に検出された菌はイベリア型(55%)とブラジル型(43%)であった。リスボンのSao Joao病院とFrancisco Gentil腫瘍研究所においても、1995〜1997年にはポルトガル型は検出されず、イベリア型とブラジル型であった。このように、1980年代中期〜1990年代初期にポルトガルで蔓延したポルトガル型MRSAが、1990年代中〜後期にはイベリア型とブラジル型に置換されていった。イベリア型はSXT感受性であり、ブラジル型は95%が耐性である。このような大陸間伝播の要因として、1992〜1993年のブラジルからポルトガルへの移住増加が関係しているかもしれない。(訳:豊口禎子) Carlisle Vol.3 No.4 p8-10 Winter 1999 | |