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Vol.4 No.1 |
ヨーロッパの19病院から分離したブドウ球菌における低度および高度ムピロシン耐性の蔓延 ムピロシン軟膏は、鼻腔内のブドウ球菌、特にMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の除菌剤として感染制御に極めて効果的な役割を担っているが、最近ムピロシン耐性のS. aureus、CNS(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌)が分離され、問題となってきている。ムピロシン低度耐性(MIC:4〜256mg/L)と高度耐性(MIC:>512mg/L)の2つの分類で、低および高度耐性菌はS. aureus、CNSの両者から検出された。そこで、1997年4〜11月までの間、ヨーロッパ12カ国19病院での血液、肺炎、皮膚または軟組織(SSTI)からのS. aureus 699株、CNS249株を対象に、低、高度ムピロシン耐性の蔓延とメチシリン耐性との関連を調査した。S. aureus 699株中505株(72%)はメチシリン感受性で、このうち肺炎関連株の57%(67/118)が感受性であった。また、CNS249株中95株(38%)はメチシリン感受性で、SSTI関連株の23株中11株(48%)が感受性であった。メチシリン耐性の程度は、S. aureusに比べCNSの分離株に高い傾向を示した。低度ムピロシン耐性は、S. aureus 699株中16株(2.3%)が8病院から分離され、MRSA194株中7株(3.6%)とMSSA505株中9株(1.8%)から検出された。高度ムピロシン耐性は、S. aureus 699株中11株(1.6%)が6病院で分離され、MRSA194株中5株(2.6%)とMSSA505株中6株(1.2%)から検出された。 一方、低度ムピロシン耐性CNSは249株中18株(7.2%)が12病院から分離され、メチシリン耐性CNS(MRCNS)154株(62%)中13株(8.4%)、メチシリン感受性CNS(MSCNS)95株(38%)中5株(5.3%)であった。高度ムピロシン耐性CNSは、249株中14株(5.6%)が6病院で分離され、MRCNS 154株中9株(5.8%)、MSCNS95株中5株(5.3%)であった。SSTIから分離されたCNSは、血液から分離されたCNSに比べて、低および高度ムピロシン耐性を持つ傾向にあった。 ヨーロッパにおけるS.aureus、CNSに対するムピロシン耐性の蔓延を防止するためには、明確な感染制御の計画を立てると共に、限定したムピロシン製剤の慎重な使用を強調すべきである。(訳:白石 正) Carlisle Vol.4 No.1 p8-10 Spring 1999 | |