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Vol.4 No.4
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HCVで汚染させた内視鏡の用手洗浄消毒法による消毒効果の検討 HCVで汚染させた内視鏡の用手洗浄消毒法による消毒効果の検討 内視鏡を介したHCV感染についての報告はあるが、その医原性感染の因果関係については未だ十分な検討が行われていない。内視鏡は構造が複雑でチャネル内部がはずせない、洗浄効果が目で確認できない、熱に弱く、完全な滅菌消毒ができないといった特性がある。そこで、軟性の消化器内視鏡の送気・送水孔、吸引、鉗子孔など、あらゆるチャネルからのHCV除去効果を標準的な全工程手動による用手洗浄消毒法により検討を試みた。 まず、6log HCV-RNA copies/ mLを呈する患者からの血清を10倍に希釈し、15mLを各内視鏡の4つのチャネルにまんべんなく塗布し、室温で30分間乾燥させた後、洗浄・消毒を行わず、150mLの蒸留水による洗浄液1mLをPCR法でHCV-RNAコピー数を測定したところ、9個の内視鏡の塗布量の平均は6.05で、2回ずつ測定した洗浄液の力価はそれぞれ5.5、5.3となり、RNAコピー数が0.6log減少することが判明した。 次に、他の10個の内視鏡を用い、同様にHCV液を塗布、乾燥後、内視鏡における感染防止のためのフランスのAFICEガイドラインに添って用手洗浄消毒法(@水道水および0.5%アルカリ性酵素液での15分間洗浄、A水道水での洗浄、B2%グルタラール、20分間の浸漬消毒、洗浄、C蒸留水への浸漬および各チャネルの洗浄)を行った後に、チャネルを洗浄した150mLの残渣(45,000g 60分、4℃)を用いた。塗布したHCV-RNAは平均5.9で、用手洗浄消毒後の値は検出限界以下であった(内部標準試料は陽性を呈した)。 即ち、本洗浄・消毒法によりHCV-RNAは1/100,000以下(<5log)に低下し、十分な消毒効果が認められた。HCV-RNAの検出評価が、必ずしもウイルスの伝染性を反映するとは言えないかも知れない。また、内視鏡のデザイン、チャネル装置の素材、バイオフィルムの形成などの問題があるが、常法に従った洗浄・消毒の励行により、患者へのHCV伝播は防止できると考える。内視鏡の主な汚染の危険性は生検であり、生検鉗子、吸引チャネルなどの血液や組織に曝露した実際の臨床材料での検討が今後求められる。 (訳:仲川義人) Carlisle Vol.4 No.4 p8-10 Winter 2000 | |