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Vol.5 No.3

感染対策と薬剤師
−ムピロシン(バクトロバンR)鼻腔用軟膏の耐性化を考える−

中尾 誠

(三重大学医学部附属病院薬剤部・副薬剤部長)  


本邦におけるMRSA院内感染は、1984年頃から人類を震撼させ、現在では、ヒト鼻腔内・皮膚の常在菌として検出される黄色ブドウ球菌のうち約半数がMRSAとして検出されている。そのためMRSAを撲滅することはもはや至難のことであり、いわば「MRSAとの共存時代」となってきている。
 現在、鼻腔内MRSAの有効な除菌薬として、Mupirocin calcium hydrate(MUP)が、バクトロバンR鼻腔用軟膏として1996年に上市され、臨床現場で汎用されている。しかしながら、本邦における本剤のretrospectiveなデータはあまりなく、また、近年本剤によって鼻腔内MRSAが陰性化したにもかかわらず、再付着により再度陽性化する症例も少なくない。以上のことから、本剤の臨床現場での適正な使用法の確立を目指し、他施設とのretrospectiveなデータ解析および再付着原因を探索するために、各種感受性の測定の機会を得たので報告する。



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Carlisle Vol.5 No.3 p7 Autumn 2000