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Vol.7 No.3 |
病院独自の臨床および経済的効果に及ぼす抗菌剤管理プログラムの影響 Serratia marcescens(S. m)は重大な病院感染の原因菌として、特に新生児集中治療室(NICU)では、新生児の重症感染罹患率と死亡率に深く関わっている。今回、第三次医療チューリッヒ大学病院のNICUから同小児病院に転院した患児のS. m感染によるアウトブレイクについて報告する。 1998年4月〜1999年5月の間に4名の患児にS. m感染が発生した。PFGE法によるDNAタイピングでは、同一株を示した(A株)。1998年1月〜1999年5月の間にNICUに入院した新生児のカルテを調査したところ、19名の28臨床材料からS. mが分離されていた。1999年7月に調べた新生児の便への保菌は、20名中11名(55%)であった。 環境調査ではテオフィリン水溶液の瓶、ミルク調製キッチンの流し場などからS. mが分離された。これら分離されたS. mは、4名の新生児からのS. mと同一パターンであった。感染対策がとられたが、1999年11月にさらに4名が保菌者となった。 1999年12月〜2000年1月に調べた便と胃吸引サンプルから51名中18名(35%)が保菌者と判明し、その18名中17名(94%)がNICUへ入院していた。この分離菌パターンはA型と異なりB株と名付けた。ミルクキッチンが発生原因と考えられ、2000年6月にミルクサンプルを培養した結果、19中6サンプル(31.6 %)にS. mが見つかり、そのパターンからC株と名付けた。 対策としてミルク瓶の消毒は中央滅菌室へ委ねられ、アルコールによる手指消毒の教育がなされた。2000年10月に調べた新生児19名からS. mは検出されず、2001年1月に調べた10名も陰性であった。今回の異なる時期に、3回連続して生じたアウトブレイクは、遺伝子学的に関連性のない異なったタイプのS. mであり、感染は汚染したミルクが原因であることが判明した。 (訳:白石 正) Carlisle Vol.7 No.3 p8-10 Autumn 2002 | |