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Vol.7 No.3 |
すべてのカンジダ血症患者から血管内カテーテルは抜去するべきか? カンジダ血症に罹患したすべての患者から中心静脈カテーテル(CVC)を抜去することは、標準的な治療と考えられている。しかし、全カテーテルの抜去は多大な費用がかかる可能性や合併症を起こす危険性もあり、必ずしも実施できるとは限らない。そこで、今回カンジダ血症に罹患した患者においてCVC抜去が予後に及ぼす影響について評価するために、1966年1月〜2000年12月のMEDLINE検索および1987〜2000年に米国感染症学会など関連学会で発表された要旨について調査を行った。 調査基準は、1)カンジダ血症においてカテーテル抜去を予後(死亡率)の因子として評価したもの、2)オッズ比と95%信頼区間を示した多変量解析を実施したもの、3)多変量解析に病気の重症度として広く認められているスコアを含んでいるものとし、得られた報告について文献評価を行った。 カンジダ血症の評価を行っている報告は203件得られたが、カテーテル抜去について評価しているものは14件、そのうち多変量解析を行っているものは7件で、すべての基準を満たしているものは、そのうちのわずか4件のみであり、無作為化比較試験を行っている報告はなかった。 4件のうち1件は、21例の好中球減少患者においてCVC抜去の有用性を示したが、もう1件は有用性なしとされ、残りの2件ではCVC抜去により部分的な有用性のあることが示されていた。また、3件においてCVC抜去よりCVC保持のほうが有意にカンジダ血症の症状がひどい、というデータが示された。 CVCを抜去することにより、死亡を含めカンジダ血症の合併症の頻度を低下させることができるかもしれないが、今回の文献調査では、すべての患者からカテーテルを抜去するべきであるという勧告を実証することはできなかった。 カンジダ血症におけるCVC抜去の効果をきちんと評価するためには、今後カンジダ血症の罹患期間や合併症、病院滞在期間、さらには死亡率に対する無作為比較試験を実施し、あらゆる交絡因子を考慮に入れた統計解析を行う必要があろう。 (訳:木津純子) Carlisle Vol.7 No.3 p8-10 Autumn 2002 | |