Review

Review INDEXCARLISLE INDEXHOME


Vol.8 No.1
Review-2

新生児集中治療室におけるCandida parapsilosis水平感染によるカンジダ血症
Lupetti, A., Tavanti, A., Davini, P., et al.
Horizontal transmission of Candida parapsilosis candidemia in a neonatal intensive care unit.
J. Clin. Microbiol., 40(7):2363-2369, 2002.


院内感染による真菌血症は、重篤な患者の致死率に関与する重要な要因と認識されつつある。院内感染カンジダ血症の大部分はCandida albicansによるものであるが、新生児集中治療室(NICU)ではCandida parapsilosis血症が致死率増加の原因となっている。
イタリア、ピサ、Ospedale Santa ChiaraのNICUの同室に入院していた6人の低体重出生児のうち、1人がC. parapsilosis感染症を発症した。患児は早老症の易感染性低体重出生児であった。NICU入室時には6人の新生児からはC. parapsilosisは検出されていない。入院10日目、患児は結膜炎を起こし、C. parapsilosisによるものと判明したが、入院18日目には重篤なC. parapsilosis血流感染を発症した。患児はフルコナゾール6mg/kgを1日1回20日間投与され、NICUから退院した。
  感染源と伝播経路を同定するために、NICUに入院した6人の新生児と、NICUに勤務している医療従事者(看護師25人、医師5人、テクニシャン5人)の手指、投与された薬剤、埋め込みカテーテルおよび環境の菌を検査した。その結果、患児の結膜と血液、3人の看護師の手指、病室の流しの表面からC. parapsilosisが検出された。その中で、患児の結膜と血液および2人の看護師の手から検出されたC. parapsilosisが同じ電気泳動核形とRandomly ampli-fied polymorphic DNA finger-printingを示した。C. parapsilosisは埋め込みカテーテルや薬剤からは検出されず、看護師から患児への直接的な水平感染であり、C. parapsilosisが結膜から血流へ入り込んだと結論された。重篤な低体重出生児が入院した際には、手洗いと医療器具の扱いに細心の注意を払い、手袋を着用すべきである。

(訳:豊口禎子)


Carlisle Vol.8 No.1 p8-11 Spring 2003