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Vol.8 No.2 |
病院間における院内感染率の相違
病院間における院内感染(NI)率の調査は、患者の安全性と健康管理機構の有効性の評価に利用されるが、患者構成の相違などについて調査する必要がある。そこで、スイスにおける病院でのNI流行を知り、混合症例の調整後の病院規模における影響や他の病院の特性を調査するために全国レベルのサーベイランスを行った。スイスNOSOネットワークに加入している病院の中から18施設の急性期病院を任意に選び、外科、内科、集中治療室に入院している成人を対象として1999年4月に実施した。NIの定義はCDCに準じた判定基準によって標準形式に従って求めた。NIと感染の流行は、感染患者およびNI数を入院患者総数で除し求めた。 感染率の影響を調べるために、病院規模から3段階に分け、小規模病院150床以下、中規模病院150〜300床、大規模病院300床以上とした。感染の流行と限定した混合症例は、これらの患者グループに対応して調査した。4,252名の患者が対象となり、429名が470件のNIを経験した(感染患者数:10.1%、NI数:11.0%)。感染は手術部位(総NIの23.2%)、下部呼吸器(22.8%)、尿管(21.3%)、血流(11.5%)の順に高かった。病棟分布では、ICU29.7%、内科9.3%、外科9.2%、混合病棟14.1%であった。小規模病院は呼吸器、消化管などの疾患が多く、中規模病院は混合病室入院患者、大規模病院では中心静脈、尿路カテーテルの使用や抗菌薬の投与が高頻度であった。また、短期入院は中・大規模病院に比し小規模病院に多かった。NI流行は小規模病院6.1%、中規模病院10%、大規模病院10.9%で、感染に対するオッズ比は小規模病院より中・大規模病院で有意に高かった。 NI関連依存因子は、入院時診断の癌、外傷、Chalson共通罹患インデックスの増加、好中球減少症、抗生剤投与、ICU入室歴、転院、14日より長い入院、24時間またはそれ以上の挿管であった。病院規模が混合症例調整後は独立した感染リスクとならないことが判明した。
Carlisle Vol.8 No.2 p8-11 Summer 2003 | |