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Vol.11 No.4

市井感染MRSA

小林 寛伊

(東京医療保健大学)


はじめに
 Panton-Valentineロイコシジン(PVL)を産生する高病原性の市井獲得メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(CA-MRSA)の世界的な出現が大きな懸念をもたらしている1、2)。CA-MRSA感染は1990年代初頭の西オーストラリア(アボリジニ)で報告され3)、米国や欧州でも刑務所、スポーツチーム、学童などにおいて集団発生が報告されている。欧州においてはPVL陽性CA-MRSAがフランス、オランダ、ドイツ、スイス、フィンランド、ノルウェー、スコットランドで報告されている。
 このPVL陽性CA-MRSAは遺伝子的に病院獲得MRSA(HA-MRSA)と異なる株であり、PVL陽性CA-MRSAは重篤な軟組織感染ないし壊死性肺炎(症例致死率75%)を伴うため、公衆衛生上の脅威となっている。

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Carlisle Vol.11 No.4 p1-3 Winter 2007