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海外の感染対策情報 (各機関週報より)

アメリカ(CDC-MMWRより)
MMWR (Morbidity and Mortality Weekly Report)は、米国連邦政府公衆衛生局の下部機関であるCDC(the Centers for Disease Control and Prevention)の発行する疾病週報で、病院感染対策に関連する記事をしばしば掲載しています。
MMWRは公共物として公開されており、本コーナーはその一部を要約すると共に邦訳したものです。病院感染に関する記事はもちろん、市井(しせい)感染であっても病院感染対策に携わる医療従事者の方々に参考になると思われる記事をピックアップして紹介します。
イギリス(HPA-HPRより)
英国においては、Department of Health(健康省)に附属するHealth Protection Agency(HPA: 健康保護局)という政府機関が、イングランドとウェールズにおける病院感染および市井感染、もしくは感染症と伝染病についての当局となっています。このHPAは旧Public Health Laboratory Service(PHLS)とその他の機関が2003年4月に統合された組織です。
また、HPAの下部組織であるCommunicable Disease Serveillance Centre(CDSC: 伝染病サーベーランスセンター)が、Communicable Disease Report Weekly(CDR Weekly)という伝染病週報を発行していました。この週報は2007年より、Health Protection Reportに改称されHPAの発行物となりました。
欧州(Eurosurveillanceより)
EURO surveillanceは、スウェーデンのストックホルムにあるEuropean Centre for Disease Control and Prevention (ECDC)が月に一度発行するEU(欧州連合)諸国の伝染病サーベーランス公報です。
以前はフランスのRNSP(国立公衆衛生センター)、イギリスのHPAに付属するCDSC(伝染病サーベーランスセンター)、フランス・サンモリスにあるCESES(欧州疫学的エイズ監視センター)などが協力して公報を発行していましたが、2007年3月から上記ECDCが編集・発行業務を引き継ぎ、独立発行元となりました。
世界保健機構(WHO-WERより)
WER(疫学的報告週報:Weekly Epidemiological Record)は、WHO(世界保健機構:World Health Organization)が発行している週報で、70年を越える歴史を持っています。現在ではインターネットにより無料で閲覧することができます。
本来的には、国際保健規則(International Health Regulations)で国際的に公的な報告義務のあるペスト、コレラ、黄熱を対象とするものですが、現在では、インフルエンザを始め、先進国を含めて問題となっているエイズなどの新興感染症や、結核などの再興感染症、および発展途上国におけるコレラ、マラリア、ペストなどの旧来の感染症に加え、エボラ熱やエビアンウイルスなどの新興感染症も速報しています。また伝染病でない感染症や感染症でない疾病、労働衛生、食品衛生、生活様式についても対象としているとのことです。
先進国に限らずアジア、アフリカ、中南米、旧社会主義諸国などを含めたグローバルなサーベーランスを調べたり、発展途上国に特有の状況を調べる場合に有益な週報です。

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