|
|
| |
|
| ||
|
2007.09.27 |
2007年4月にエジプトで発生したPanton-Valentine leukocidin陽性市井獲得メシチリン耐性ブドウ球菌による脳膿瘍 市井獲得メシチリン耐性ブドウ球菌(CA-MRSA)は、新興病原体として世界中で一層の注目を集めている。病院感染MRSAと比べ、CA-MRSAはPanton-Valentine leukocidin(PVL)毒素を生み出すことが多い。CA-MRSAはおおむね非βラクタム系抗菌薬に感受性があるが、耐性を持つものも報告されている。 2007年4月19日、2週間続く頭痛と意識障害のため、50歳のエジプト人男性が集中治療室に入院した。検査の結果、左肺下葉の肺炎と、脳膿瘍の可能性が高い不規則なリング状が左頭頂葉に発見され、脳のドレナージとデブリードマンが施された。膿瘍、血液の培養のどちらともMRSA陽性の結果が出た。 バンコマイシン1gを12時間ごとに静脈注射で投与。それを6週間続けた結果、手術から2週間後に患者は退院したものの、その1週間後、意識障害の再発で再入院となった。再入院から5日後、患者は退院したが、2007年7月末死亡した。 CA-MRSAによる脳膿瘍の症例は以前にも報告されてはいたが、MRSAにPVL遺伝子が存在していたかどうかという点には触れられていない。筆者の知る限りでは、この症例が初のPVL陽性MRSA起因脳膿瘍であり、エジプトにおける初のCA-MRSAの分離である。その高い毒性と感染性のため、エジプトは、PVL陽性のMRSA(CA-MRSA)についての更なるサーベイランスを行うべきである。 <訳註> CA-MRSAについてはY's Letter Vol.2 No.1 市井獲得メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を参照ください。 Eurosurveillance 2007.09.27/ Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 2007.10.02 | |