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第2章 感染起因微生物と予防策 Summary (2) 一般病棟における予防策のまとめ 病院感染において頻繁に問題となるMRSA、緑膿菌、インフルエンザウイルス、結核菌、血中ウイルスを例として、常に行う標準予防策とそれに追加して行う感染経路別予防策、つまり接触予防策、飛沫予防策、空気予防策について述べました。これらの予防策の骨子は別表2にまとめたとおりです。 感染経路別予防策の必要な主な病院感染起因微生物は表10のとおりといわれています1)。 表10 感染経路別予防策と対象微生物(文献1より作成)
これらの微生物による感染症例や感染の疑われる症例については必要に応じて感染経路別予防策を追加して行い、他の患者や医療従事者に伝播する経路を遮断しますが、排菌のない場合など標準予防策だけを行う場合もあります。また、通常接触伝播するMRSAなどの微生物が咳などの飛沫によって排出され、塵埃などとともに空気中をただよう場合もあり注意が必要ですが、そのような場合に飛沫予防策や空気予防策の適用が必要であるかは議論のあるところです。英国においてはMRSAのair-borne伝播に関心が払われており67)、MRSA症例の個室では廊下へ通じる扉を通常閉じておくとの勧告も出されていますが29)、このような対策は米国においても日本においても特に勧告されていません。 以上3つの感染経路のほかに病院感染において問題となる感染経路として一般媒介物感染と昆虫媒介感染があります1)。一般媒介物としては、空調(レジオネラなど)、病院改修時の空気流(アスペルギルスなど)、飲料水(クリプトスポリジウムなど)、食物(いわゆる食中毒)などがあり、これらについて日常的な管理を行う必要があります。また病院内においてゴキブリ、ハエ、ノミなどの昆虫が様々な病原微生物を媒介する場合があり、日常的な清掃や適切な防虫対策を行う必要があります。疥癬などダニそのものが寄生虫として寄生(infestation)して感染対策上の問題となる場合もあります。 感染症の種類によっては感染症予防法、結核予防法などに基づいて保健所など衛生当局への届出や転院措置の必要な場合があります。感染症予防法などの法的制度についてはNOTE 1を参照ください。 |
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| 2004.12.28 Yoshida Pharmaceutical Co.,Ltd. | ||||||||||