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抗微生物スペクトル早見表適用部位早見表消毒薬使用濃度一覧

>>> III章参考文献


III 消毒対象物による消毒薬の選択
1.生体

1)患者

(1)注射部位の皮膚

注射部位から感染を起こすことはまれであるが、注射部位の皮膚が高度に汚染されている場合や易感染患者の場合には十分な注意が必要である。また、血液培養の採血を行う際には、コンタミネーションを防止するため、十分な消毒が必要である。

注射部位の消毒には速効性と速乾性が求められるため、アルコール製剤を用いることが多い。消毒効果を確保するためには、消毒用エタノール、70%イソプロパノール、イソプロパノール添加エタノール液などを十分量塗布し、乾燥するまで接触時間をとる。自己感染を防ぐため、周辺皮膚も消毒する。処置をごく短時間で済ませるために、固く絞ったアルコール綿球で注射部位を強く擦る場合も見られるが、このような処置では皮膚表面の汚れを落とす効果が期待されるに過ぎない。

10%ポビドンヨード液1)や10%ポビドンヨードエタノール液などを用いることもできるが、これらは皮膚を着色し、水溶液は乾燥までに時間を要する。採血時の皮膚消毒に10%ポビドンヨード液を使用した場合に比べ、2%ヨードチンキを使用した場合の方が皮膚常在菌の混入による菌偽陽性率が低い(3.8%vs2.4%、p=0.01)との報告がある2)。また、10%ポビドンヨード液と0.5%クロルヘキシジンエタノール液を同様に比較し、後者の菌偽陽性率が低い(3.5%vs1.4%、p=0.004)とも報告されている3)

消毒部位に用いるアルコール綿などはあらかじめ万能壷などに調製される。万能壷内にアルコールが充分量入っていれば約1週間は継続使用が可能である。ただし経時的にアルコールと水分が蒸発することやアルコール濃度が低下することに注意が必要であり、定期的に廃棄の上、調製し直す必要がある4)。アルコールや綿を注ぎ足して再調製すること、汚染された手を壷の中に入れること、壷の中でアルコール綿を指で絞ることなどは避けるべきである。近年はあらかじめ調製されたアルコール綿が市販されており、単包あるいは複数枚入りパック製品が存在する。これらを使用することで業務を合理化することができる。


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