|
III 消毒対象物による消毒薬の選択 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2.器具および環境2)物品 34、58、59、63、64、83)
本テキストにおいては、リネン、食器、浴槽、洗面台などを物品として分類し、その消毒法について述べる。一般にリネンや食器を経由した感染伝播が発生したとする報告は少ない。リネンや食器は通常でも洗剤と温水によって洗濯または洗浄され、十分な清浄化がなされた上で再利用されるからであると思われる。リネンや食器を経由した感染伝播の可能性が問題となる場合でも、耐熱性のものであるかぎり、熱水を用いて洗浄を行うことにより消毒を兼ねることが基本となる。日本においてはリネンと器具類の熱水消毒の基本条件として80℃10分が勧告されている34、84、85)。リネンについて、CDCの2003年環境感染管理ガイドライン63、64)では71℃25分が勧告され、英国においては65℃10分または71℃3分が勧告されている86)。英国においては別に器具類の熱水消毒の条件があり、それは71℃3分、80℃1分、または90℃12秒である72)。一般に65〜100℃の熱水による処理は感染が問題となるほとんどの微生物を死滅させることができる(表28)。
熱水消毒を行うことが不可能な食器、リネン、その他の物品で、感染伝播の可能性が問題となる場合には、表29のような消毒薬に浸漬または清拭して消毒する。
食器に用いる場合には消毒薬の残留毒性に鑑み、残留性や毒性の低い次亜塩素酸ナトリウム、消毒用エタノールを選択する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||