IV 対象微生物による消毒薬の選択
8.感染症法の類別における微生物
(2006.12.13追記)
*2006年12月8日、改正感染症法が公布されました。詳しくはこちらを参照ください。
5)四類・五類感染症
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(4)リケッチア、コクシエラ
リケッチアは動物細胞の中でしか増殖できない小型の細菌で、節足動物と共役して自然界に存在する。ヒトへの伝播には節足動物がベクターとして介在する。生体外では速やかに失活する。ただし、ベクターである節足動物を駆除し、ベクターを含む塵埃を清掃する必要がある。
コクシエラも、動物細胞の中でしか増殖できないが、必ずしもベクターとして節足動物の介在を必要とせず、また遺伝子的にもレジオネラに近い細菌であるため、リケッチアとは区別される。土壌中で長期間生存する。
[1]つつが虫病(四類)
◆病原体
Orientia tsutsugamusi−リケッチア
◆病院感染対策
標準予防策
◆消毒法
ベクターの駆除、塵埃の清掃
Orientia tsutsugamusiはネズミを自然宿主、ツツガムシ(ダニの一種)をベクターとする。頭痛、発熱、発疹、リンパ節腫脹などをもたらす。日本、東南アジア、オセアニアに広く分布し、日本では全国で毎年数百例が報告されている。
[2]日本紅斑熱(四類)
◆病原体
Rickettsia japonica−リケッチア
◆病院感染対策
標準予防策
◆消毒法
ベクターの駆除、塵埃の清掃
Rickettsia japonicaはネズミ、ウサギ、イヌを自然宿主、マダニ類をベクターとする。頭痛、発熱、紅斑などをもたらす。日本に特有の疾病で、1984年に発見され、南九州、四国、本州太平洋沿岸などの温暖な地域で毎年数十例が報告されている。
[3]発しんチフス(四類)
◆病原体
Rickettsia prowazekii−リケッチア
◆病院感染対策
標準予防策
◆消毒法
ベクターの駆除、塵埃の清掃
Rickettsia prowazekiiはヒト、リス、ネズミを自然宿主とし、シラミなどをベクターとする。シラミの糞が塵埃に混じり吸入する経気道感染の場合もある。発熱、発疹、意識障害、循環器障害などをもたらし死因となる。寒冷地で衛生状態の悪い地域で発生が見られるが、日本においては長年発生していない。
[1]Q熱(四類)
◆病原体
Coxiella burnetii−コクシエラ
◆病院感染対策
標準予防策、場合により飛沫予防策を追加
◆消毒法
塵埃の清掃、ベクターの駆除
Coxiella burnetiiはウシ、ヤギ、ヒツジ、ネコなど動物が主な自然宿主であり、特にその胎盤で増殖し分娩時に排出され、また乳汁・尿・糞便に含まれる場合もある。ダニなどがベクターとなる場合もあるが、土壌などに生存するため、主な感染経路は、Coxiella burnetiiで汚染された塵埃を吸入すること、または殺菌されていない生乳を経口摂取することである。感染症例には標準予防策を基本とするが、飛沫予防策の追加も考慮する218)。
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