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2002.08.01

英国のケア施設における感染対策のための体制
PHLS. CDR Weekly August 1, 2002; 12:31.
Study of infection control in the communityの要旨
http://www.hpa.org.uk/cdr/PDFfiles/2002/cdr3102.pdf


市井における感染制御の研究に関する報告書がPHLSにより出版された。ここでいう市井とは急性疾患・大規模病院以外のケア施設(care settings)のことを意味する。介護施設、老人ホーム、ホスピス施設などが増加し、プライマリケア施設での手術的処置も増加・多様化し、入院期間も短縮される中、これらの施設における感染対策のための地域的な措置が不確かな状況にある。今回のイングランドにおける調査によると、伝染病管理コンサルタント(consultant in communicable disease control : CCDC)や市井感染管理担当(infection control in the community : ICIC)看護婦はそれぞれ人口50万人あたり1.1人、1.7人であり、その数は地域により大きく異なると共に不足している。

各地域において、適切に訓練されたICICスタッフの配置とそれらへの十分なサポート体制による恒常的な感染管理サービスを構築する必要がある。また結核伝播の可能性のある事例について遡及調査する役割は、ICIC看護婦に追加的に与えられたものとして捉えるべきである。報告書は、すべての施設に地域衛生当局によるネットワーク組織の一員である専任または兼任のICIC看護婦を配置することを提案している。

<訳註>
英国においては地方衛生当局に地域担当ICNが配置され、病院感染の第三者的評価を行っている場合があります1) 。 今回の報告書はそのような行政的ネットワークを病院以外のケア施設のためにも充実させるべきであるというものです。英国では感染制御に関する大きな制度改革が行われつつあり、その中核として国立感染管理・健康保護局、National Infection Control and Health Protection Agency (NICHPA)の設立が2003年4月に予定されています2) 。米国においてはAPICが長期療養施設における感染対策についてガイドラインを発行し、感染管理担当者の設置などを勧告しています3) 。日本においても結核やインフルエンザについて施設内感染予防の手引きが発行されています4)5)
<参考>
1)PHLS: First year of mandatory MRSA bacteraemia surveillance scheme. CDR Weekly 2002;12(25):2.
http://www.yoshida-pharm.com/uk/2002/020110.htm

2)PHLS: The first national strategy against infectious disease. CDR Weekly 2002;12(2):2-3.
http://www.yoshida-pharm.com/uk/2002/020418.htm

3)Smith PW, Rusnak PG: Infection prevention and control in the long-term-care facility. Am J Infect Control 1997;25:488-512.
http://www.yoshida-pharm.com/library/apic/guideline/long.html

4)厚生省新興再興感染症研究事業 積極的結核疫学調査緊急研究班 主任研究者 森亨.結核院内(施設内)感染予防の手引き.1999.
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1110/h1008-1_11.html

5)厚生労働省健康局結核感染症課,日本医師会感染症危機管理対策室.インフルエンザ施設内感染予防の手引き.2001.
http://www.med.or.jp/influenza/innai_f.html


CDR Weekly: 2002.08.01/Yoshida Pharmaceutical Co Ltd: 2002.08.05