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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.1 No.3 September 1996

ファイバー気管支鏡におけるMycobacterium gordonae

Jackson,J.,Leggett,J.E.,Wilson,D.&Gilbert,D.N.
Mycobacterium gordonae in fiberoptic bronchoscopes.
Am.J.Infect.Control,24:19-23,1996.

気管支鏡消毒の失敗により、院内感染やMycobacteriaを含む偽感染がおきている。Environmental protection Agency(EPA)は数種のグルタールアルデヒド製剤と1つのiodophorを殺結核菌剤として登録しているが、臨床での効果には疑問が残る。そこで、われわれはMycobacterium gordonae臨床分離菌105cfu/mlおよび10cfu/mlを気管支鏡に接種し、各種消毒法の効果を検討した。手動操作による消毒法では、20℃、10分間の浸漬において、105cfu/ml接種時には、試験した75ppm iodophor(Wescodyne)、2%グルタールアルデヒド2製剤(Cidex,Procide)、3.2%グルタールアルデヒド(Cidex Plus)の全てが有効であったが、105cfu/ml接種時には3.2%グルタールアルデヒドのみ有効であり、75ppm iodophor、2%グルタールアルデヒド2製剤、0.5%グルタールアルデヒド-0.03%フェノール(Cold-Spor)は無効であった。しかし、20℃、20分間浸漬では10cfu/ml接種時においても75ppm iodophor、2%グルタールアルデヒド2製剤、3.2%グルタールアルデヒド、0.5%グルタールアルデヒド-0.03%フェノールの全製剤が有効であった。25℃以上では、10cfu/ml接種時において、手動操作による消毒法の2%グルタールアルデヒド1製剤(Procide)、3.2%グルタールアルデヒド、0.5%グルタールアルデヒド-0.03%フェノールの3製剤が有効であったが、75ppm iodophorでは1/3で菌が成育した。また、自動操作消毒法(25℃以上)では、10cfu/ml接種時においても0.2%過酢酸(Steris System 1)、2%グルタールアルデヒド1製剤(Procide)、0.5%グルタールアルデヒド-0.03%フェノールの全部で10~12分の接触で効果がみられた。これらの結果は、EPAが以前に承認した殺結核菌消毒剤の用法通りの使用では、臨床の環境下でMycobacterium gordonaeに有効ではないことを示唆している。手動操作による消毒法では、20℃で20分以上の接触が必要である。より高い温度にすると消毒効果も改善されるだろう。より新しい自動消毒器は従来の手動操作消毒法と有効性は同様であっても、作業者への危険性を減少するだろう。(訳:豊口禎子)

Carlisle Vol.1 No.3 p8-10 September 1996

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