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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.2 No.3 Autumn 1997

米国における急性非A-E型肝炎とG型肝炎ウイルス感染の関連性

Mirian,J.A.et al.
Acute Non-A-E Hepatitis in the United State and the Role of Hepatitis G Virus Infection.
N.Engl.J.Med.,336:741-746,1977.

新しく発見されたG型肝炎ウイルス(HGV)と急性および慢性ウイルス肝炎の関連を調査するため、1985~1986年と1991~1995年の間に米国の4つの地方でサーベイランスを実施した。

急性ウイルス肝炎の患者は10,533名(A型:5,033名、B型:3,598名、C型:1,580名、非A-E型:322名)であった。HGVが検出された患者は、非A-E型肝炎の98名中45名、C型肝炎の266名中116名で、HGV RNAは非A-E型肝炎で4名(9%)、C型肝炎で23名(20%)、A型肝炎で100名中25名(25%)、B型肝炎で100名中32名(32%)に検出された。慢性肝炎は、HCV感染患者の50名(60%)、HCVとHGV両型感染患者14名(60%)に認められ、発生率は同程度であった。また、非A-G肝炎患者は慢性肝炎が12名(32%)出現していた。HGVのみに感染した患者の3名(75%)、HCVとHGV両方に感染した患者20名(87%)にHGV感染が持続していた。HGV感染は、C型肝炎または非A-E型肝炎よりB型肝炎の患者では有意に高く、HGV感染は40歳以下の若い患者で最も多かった(70~80%)。肝炎発生前6ヶ月間における非A、非B肝炎の危険因子としての輸血は、HGVのみ、HCVのみ、HCVとHGV、非A-Gウイルスの全ての群の患者に行われており、注射剤の使用を受けた患者は、非A-G肝炎群を除いて、全てのグループで認められた。A型およびB型肝炎患者で注射剤を使用していない群に比べ、使用群のHGV RNA陽性者は有意に高かったが、C型肝炎の患者では両群間に差は認められなかった。HGV感染の少なくとも40%は、注射剤を使用していた。

このサーベイランスから、非A-E肝炎の病因的動因として、HGVは含まれず、HGVの持続感染は一般的で、慢性疾患を誘発しない。また、A、B、C型肝炎の患者に対して臨床的経過に影響を及ぼさないことが判明した。(訳:白石正)

Carlisle Vol.2 No.3 p8-10 Autumn 1997

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