Dispatch
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感染症対策速報
2003/04/28
最新情報2:重症急性呼吸器症候群(SARS)
2003.04.28
重症急性呼吸器症候群(SARS) に関する4月20日~26日の主な情報は以下のとおりです。
- 外務省は4月20日、中国の内モンゴル自治区に関して危険情報を「十分注意してください」と発出しました1)。
- 中国政府が4月20日、北京における4月18日時点でのSARS報告数を、可能性例37名、死者4名から、可能性例339名、疑い例402名、死者18名と大幅に修正したと報道されました。
- 外務省は4月22日、北京に関する危険情報を「渡航の是非を検討して下さい」(不要不急の渡航については延期をおすすめします)」に引き上げました1)。
- 国立感染症研究所は4月22日、重症急性呼吸器症候群(SARS)管理例(3訂)を公開しました2)。
- WHOは4月23日、北京、山西省、トロントへの重要でない渡航の延期を勧告しました3)。
- 外務省は4月24日、山西省とトロントに関する危険情報を「渡航の是非を検討して下さい」(不要不急の渡航については延期をおすすめします)」に引き上げました1)。
- WHOは4月24日、SARS病院感染対策ガイダンスを改訂しました4)。
- 国立感染症研究所は4月25日、重症急性呼吸器症候群(SARS)管理例(4訂)を公開しました5)。
- ベトナムにおいて連続18日間新規患者が発生していないことから、WHOは4月28日にベトナムを伝播地域の指定から除外する予定とのことです6)。
4月26日までにWHOに報告されたSARS症例累積数(可能性例)は26カ国からの4836例で、293例が死亡、2239例が既に回復と報告されています7)。この症例数には日本の2例が含まれますが、これらはまだ日本において確定例とされた症例ではありません(4月25日17時の公表)8)。これらから可能性例における症例致命率は6.1%と計算されます。なお4月26日現在、WHOが指定した伝播地域は、トロント、シンガポール、北京、広東、香港、内モンゴル、山西省#、ハノイ、台湾*、合衆国*、ロンドン*となっています9)。(*は近接者など限られた伝播のみ)
# Dispatch 2003.04.21のp1における「上海」は誤りで「山西省」と訂正いたしました。大変ご迷惑をおかけしました。
外務省は4月3日から24日にかけて、以下の危険情報などを出しています1)。
危険情報:
「渡航の是非を検討して下さい(不要不急の渡航については延期をおすすめします)」 - 香港、広東省、北京市、山西省、トロント
「十分注意して下さい」 - 内モンゴル自治区、台湾、マカオ、シンガポール、ハノイ
スポット情報:
「留意ください」 - 米国、英国(ロンドン)、台湾(再掲)
2月14日~4月19日までの情報については、下記リンクのPDFファイルをご覧下さい。
このファイルはAcrobat Reader(無償ソフト)にてお読みください。そのダウンロードは以下のサイトから行えます。
2003.04.28 Yoshida Pharmaceutical Co.,Ltd.
<参考>
http://www.pubanzen.mofa.go.jp/
http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/mgmt-03.html
http://www.who.int/csr/sarsarchive/2003_04_23/en/
http://www.who.int/csr/sars/infectioncontrol/en/
http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/mgmt-04.html
http://www.who.int/csr/sarsarchive/2003_04_26/en/
http://www.who.int/csr/sarscountry/2003_04_26/en/
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/03/tp0318-1c.html
http://www.who.int/csr/sarsareas/2003_04_26/en/