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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.7 No.4 Winter 2003

経皮採血培養時の汚染防止における4種の皮膚消毒薬の比較:無作為化試験

Calfee, D. P. and Farr, B. M.
Com-parison of four antiseptic prepa-rations for skin in the prevention of contamination of percutaneously drawn blood cultures:a randomized trial.
J. Clin. Microbiol., 40:1660-1665,2002.

血液培養は血流感染の診断や管理に重要であるが、血流の外側の細菌が血液検体に混入し、偽陽性の結果となることが多い。多くの皮膚消毒薬が血液培養汚染を防ぐために使用されているが、皮膚細菌の約20%が皮膚深部や消毒薬が浸透しない部位に存在するため、完全に汚染を防ぐことはできない。また、消毒薬の有効性も広範囲に比較評価されていないため、今回、米国の病院で血液培養汚染防止における4種の消毒薬の無作為、交差、調査者盲検比較試験を行った。

患者を4つの群(1群:救急部、2群:一般病棟、腫瘍病棟および集中治療室、3群:心臓、小児、産婦人科病棟および心臓、小児集中治療室、4群:外科病棟および外科集中治療室)に分け、各群で1つの消毒薬を12週間使用し、2週間のwashout期間をおき、4種の消毒薬をそれぞれ使用し、各消毒薬使用時の汚染率を検討した。試験を行った4種の消毒薬は10%ポビドンヨード(PI)、70%イソプロピルアルコール(IPA)、ヨードチンキ(TI)、70%エチルアルコール含有ポビドンヨード(Persist)である。

1998年10月~1999年9月はPIを使用していたが、12,859検体のうち413検体(3.21%)で汚染がみられた。しかし今回の調査では、全 12,692検体中汚染が認められたのは333検体(2.62%)と有意に減少していた。1群では全ての消毒薬において汚染率が最も高く、2群、3群では最も低かった。4種の消毒薬使用時の汚染率は、PI:2.93%、TI:2.58%、IPA:2.50%、Persist:2.46%であり、4種の消毒薬間では有意差はなかったが、アルコール含有消毒薬がより効果的であった。4種の消毒薬では、IPAが簡便で、価格が安く、効果的であり、最適な消毒薬と考えられた。

(訳:豊口禎子)

Carlisle Vol.7 No.4 p8-11 Winter 2003

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