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Carlisle
医療関連感染情報季刊誌より
Vol.8 No.3 Autumn 2003

気管支鏡の製造上の欠陥に関連するPseudomonas aeruginosaおよびSerratia marcescens汚染

Kirschke, D.L., Jones, T.F., Craig, A.S., et al.
Pseudomonas aeruginosa and Serratia marcescens contamination associated with a manufacturing defect in bronchoscopes.
Am. J. Infect. Control, 30:321-333, 2002.

2001年9月、市中病院(203床)から気管支鏡に関連したP. aeruginosaおよびS. marcescens検出数の増加がテネシー保健部に報告され、2001年7月1日から10月31日にかけて調査が行われた。60人の患者で66回の気管支鏡検査が行われ、43検体が細菌培養され、そのうち20検体(47%)がP. aeruginosa陽性であり、20検体中検体がP. aeruginosaS. marcescens陽性であった。

7月1日から9月17日の間、4本の気管支鏡が使用され、2種の気管支鏡(A、B)からP. aeruginosaが検出された。この2種は最初のP. aeruginosaが検出される8日前(7月11日)に到着したばかりのもので、9月18日に使用を中止した。気管支鏡A、Bの生検ポートキャップはゆるく、取り外しが容易な構造で、キャップ内などからP. aeruginosaS. marcescensが検出された。10月11日に新しく2種の気管支鏡(C、D)(A、Bと同会社の同型製品)が入手され、使用された。気管支鏡Dで検査を受けた患者から採取された3検体すべてからP. aeruginosaが検出された。生検ポートキャップはゆるく、その検体からP. aeruginosaが検出された。

10人の患者と3本(A、B、D)の生検ポートキャップ、そして流しからのP. aeruginosaのパルスフィールド電気泳動パターンは極似していた。1人の患者が気管支鏡検査11日後にP. aeruginosa肺炎を発症した。この新型の気管支鏡の生検ポートキャップは機械的洗浄がしにくく、消毒液に浸した時に空気泡があり、内面が乾燥しにくい構造になっている可能性があった。製造会社は2001年11月30日、これら気管支鏡の自主回収を行った。

(訳:豊口禎子)

Carlisle Vol.8 No.3 p8-11 Autumn 2003

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