EURO Update
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欧州(Eurosurveillanceより)
2011/11/27
ベルギーの入院患者に確認された院内感染・市中感染クロストリジウム・ディフィシル-義務的サーベイランスのデータ.2008年から2010年
Eurosurveillance, Volume 16, Issue 43, 27 October 2011
NOSOCOMIAL AND NON-NOSOCOMIAL INFECTIONS IN HOSPITALISED PATIENTS IN BELGIUM – COMPULSORY SURVEILLANCE DATA FROM 2008 TO 2010
http://www.eurosurveillance.org/ViewArticle.aspx?ArticleId=20000
NOSOCOMIAL AND NON-NOSOCOMIAL INFECTIONS IN HOSPITALISED PATIENTS IN BELGIUM – COMPULSORY SURVEILLANCE DATA FROM 2008 TO 2010
http://www.eurosurveillance.org/ViewArticle.aspx?ArticleId=20000
ベルギーの病院では、クロストリジウム・ディフィシル感染(CDI)のサーベイランスが義務づけられているが、その目的は、入院後2日以降に下痢を伴い発症した院内感染(Nc-CDI)と,非院内感染(Nnc-CDI)の発生数、症例の特徴を比較することにある。調査のデータベースには,2008年から2010年の入院患者が含まれている。150の病院から寄せられた8,351例のうち,3,102例 (37%)がNnc-CDIに、5,249例(63%)がNc-CDIに分類された。2010年、入院症例1,000件あたりの発生率はNc-CDIが0.95、Nnc-CDIが0.56であった。どちらの発生数も、2010年にわずかな減少を見せつつ3年間ほぼ同じような安定を見せている。Nnc-CDIについては、市中発生が57%、介護施設が14.2%、病院が17.5%、残り11.2%については詳細不明であった。Nnc-CDIはNc-CDIと比べて感染者が若く、女性が多い。また、偽膜性大腸炎を伴うことが多い.2009年、レポートを実施した70の病院のうち32からC.ディフィシレリボタイプ027が発見されたが、2010年は、69の病院のうち19から発見された。この調査には入院患者しか含まれていないが、この調査の結果が重症市中関連CDIの発生数が増加しているという仮説をサポートするものではない。
Eurosurveillance:2011.10.27 / Yoshida Pharmaceutical Co Ltd:2012.06.01
クロストリジウム・ディフィシルについては消毒薬テキスト IV 対象微生物による消毒薬の選択-6 芽胞-2)クロストリジウム(Genus Clostridium)をご参照ください。
また、「Y’s Letter Vol.2 No.29 Clostridium difficile関連疾病における手指衛生」、および、「Y’s Letter Vol.3 No.16 SHEA / IDSAのクロストリジウム・ディフィシルに関するガイドラインについて」も合わせてご参照ください。