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Vol.2 No.4
Review-1
結腸鏡検査におけるC型肝炎の患者間感染
Bronowicki,J.P.,Venard,V.,Botte,C.,Monhoven,N.,Gastin,I.,Chone,L.,Hudziak,H.
Rhin,B.,Delanoe,C.,Lefaou,A.,Bigard,M.A.,&Gaucher,P.
Patient-to-Patint Tansmission of Hepatitis C Virus during Colonoscopy.
New Engl.J.Med.,337(4):237−240、1997.

侵害性の診断法や治療法は、C型肝炎ウイルス(HCV)の感染の経路の一つになる。以前、内視鏡生検によってHCV感染の危険性が指摘されたことがある。今回、結腸鏡検査でHCV感染患者から、他の2人の患者への感染が発生した。55歳男性と54歳のその妻は、結腸癌の既往歴を持つ家族歴があり、1995年3月に結腸鏡検査を施行した。2人はそれまで肝炎の既往もなく、輸血もしていない。事前調査でも肝酵素(GPT)は正常で、HCV陰性であった。
1995年6月に2人は、悪心、腹痛、結腸黄疸などの肝炎様症状を訴えた(GPTの上昇)。HCVの血液検査の第3世代イムノアッセイ法で行った結果、HCVゲノムタイプ1b陽性であり、HBV、HIVは陰性であった。その後の調査で1995年3月の同日に42歳の患者が、今回の2人の検査の前にポリープ切除術を受けていた。その患者は1年前よりHCV陽性であったが、治療は行われていなかった。3人は同じ結腸鏡で検査が行われていた。また、3人のHCVゲノムタイプおよびシークエンシングの同一性が確認され、結腸鏡検査中の院内感染が疑われた。
今回の結腸鏡検査での問題点として、結腸鏡は検査直後に洗浄剤やグルタラールで機械的に洗浄されていたが、生検吸入管のブラシ洗浄が行われていないこと、生検用ピンセットやジアテルミーループなど粘膜損傷器材はオートクレーブでの滅菌が行われていないなど、American Society for Gastrointestinal endoscopy,British Society of Gastroenterology,World Congress of Gastroenterologyの勧告による洗浄および消毒法に従った方法が励行されていなかった。
また、麻酔時の輸液セット、注射器、針の交換は、感染患者にだけ厳格に行うのではなく、全てのセットやアンプルは、患者毎に1回限りの使用とすべきである。(訳:仲川義人)


Carlisle Vol.2 No.4 p8-10 Winter 1997